マラッカ随一の高級ホテル「The Majestic Malacca(ザ マジェスティック マラッカ ホテル、大華酒店)」。日本のガイドブックには大抵掲載されている有名ホテルであり、マラッカの中心地「オランダ広場」から歩いて15分ほどの場所にあります。
当館は非常に長い歴史があり、もともとは大英帝国の海峡植民地時代に個人の邸宅として建設され、その後オーナーが変わりホテルへと改装され、一旦オワコン化したのち「YTL HOTELS」という企業が取得しリノベーションを経て現在の形で開業しました。客室数は54であり、「SLH(スモールラグジュアリーホテルズ)」に加盟しています。
冒頭の写真の白亜の邸宅にレセプションとレストランがあり、奥の建物が客室棟です。我々は到着してすぐに朝ごはん。早朝に空港に到着し、そこからタクシーで2.5時間かけてやって来たのでお腹はペコペコ。チェックイン担当の方に翌日の朝食を今、前借りさせてもらえないかと交渉すると快くOKして頂けました。
いくつかのメインディッシュから好きなものを選び、そのほかパンやフルーツ、コーヒー類が並べられるというスタイルです。
メインディッシュにつき、私はラクサを注文。濃厚にして濃密な一杯で、日本では中々めぐり合うことが難しい複雑な味覚。麺はビーフンなのか、そこは普通に中華麺のほうが良かった。
連れはマレーシアの郷土料理「ナシレマッ」を選択。ココナッツミルクなどで風味を付けながら炊いた(もしくは蒸した)ゴハン料理であり、異国情緒を感じさせる味わいです。もう少し食べたいなと思いスタッフに相談すると快諾。こちらは焼いたチーズサンドイッチをカレーにディップして食べるという、考えただけで美味しそうな料理。そして実際に美味しかった。
こちらは「本日の麺料理」的なものであり、博多の水炊きのように鶏の風味が強いスープの雑炊のような味わいで、日本人ウケする美味しさです。「あんた、さっきから平気で席も変えてもらったり追加で注文してもらっておきながら、当然みたいな態度でいるけど、何回ワガママ言ってるかわかってんの?」とは連れの談です。
部屋の準備が整ったということで、早めに入室させて頂きました。いわゆるモダンレトロな客室であり、女子ウケ必至のインテリアです。
木材を多用した温かみのある内装で何とも居心地が良いです。他方、壁は薄く誰かが廊下を歩く音や戸を閉める音など物音には弱い構造なのかもしれません。
大きな窓からはマラッカ川を望むのですが、特に綺麗な川でもなく、街並みもアジアの地方都市そのまんまといったところなので、眺望にはそれほど期待しないでおきましょう。また、ライティングデスクは色々と使い勝手は悪くネットも遅いので、出張で滞在するには不向きかもしれません。ミニバーにつき、ミネラルウォーターやネスプレッソ、紅茶類は無料であり、ビールやコーラなど有料っぽいやつは全て有料でした。
ウェットエリアはベッドルームとシームレスに繋がっており、使用時はギザギザの引き戸で目隠しするという仕組み。スペースを上手く有効活用していると言えばそうなのですが、トイレに行くたびシャワーを浴びるたびにセッティングをする必要があるため正直不便だった。小さなホテルなので共用施設は必要最低限。レストラン棟と客室棟の間にプールとジムがある程度です。プールはハワイの富裕層の家庭用よりも小さいので、大人は期待しないでおきましょう。
フィットネスセンターはあるにはあるのですが、むりやりゴチャゴチャと詰め込んだ感があり、あまり落ち着いてトレーニングはできないかもしれません。ロビーに併設されたライブラリー。マラッカの歴史を感じさせる風景画や地図、写真などが並べられており、フランシスコザビエルも胸熱です。予約をすればこちらの空間でアフタヌーンティーも楽しむことができます。
宿泊費は時期にも拠りますが凡そ2-3万円程度であり、これだけの空間と朝食を楽しむことができることを考えれば費用対効果は良いと言えるでしょう。サービスがイマイチ洗練されていないなど指摘すべき点を挙げればキリはありませんが、そこは東南アジアの地方都市のホテルであると、ある程度割り切って訪れるべきであるし、それらが我慢ならない方はクアラルンプールから日帰りで訪れることをお勧めします。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。