Asam Pedas Claypot Restoran Kota Laksamana/マラッカ(マレーシア)

マラッカの名物料理のひとつである「Asam Pedas(アッサムプダス)」。唐辛子やスパイスを多用するマレー料理であり、マラッカの町中に専門店が星の数ほどあります。今回はその中でも地元民からの根強い人気を誇る「Asam Pedas Claypot Restoran Kota Laksamana」へお邪魔しました。
客席はどういう仕組みなんだろう、いくつかの店舗の軒先の駐車場スペース全てに簡易テーブルセットが並べられており、客席数が可変します。雨が降ったらどうするんだ。もちろん予約という概念も存在しておらず、満席で入店できないということはまずないでしょう。
宗教上の理由からかアルコールは置いておらず、皆、ジュースやミロなどを注文しています。食事中にミロはさすがにアレなので、我々はミネラルウォーターでお茶を濁します。
身振り手振りで注文を済ました後、謎のカゴがテーブルに置かれます。これは1本5リンギッツ(150円)で、食べた分だけ精算します。「OTAK-OTAK(オタッオタッ)」という料理であり、魚のすり身に香辛料を混ぜた代物で、特に美味しくも不味くもありません。
主題の「Asam Pedas(アッサムプダス)」がやって来ました。いわゆるスープカレーのような食べ物であり、ベースのスープは同じで具材を選んで注文します。具材につき、私はサワラ、連れはエイを注文。いずれも1食400-500円ほどです。
こちらはサワラ。骨付きのぶつ切りでざっくばらんに煮込まれており、綺麗に食べるには多少の根気を必要とします。酸味(アッサム)と辛味(プダス)に加えて旨味もしっかりと組み込まれており、重層的な味わいです。
こちらはエイ。ゼラチン質が多くドロリとした食感で、サワラとはまた違った口当たりを楽しみます。ちなみにローカルで一番人気の具材はエイだそうです。
ライスは香り高い白ゴハン。付け合わせゆで卵は塩気が強く、ちょっとした味変要員です。味変と言えばサンバル(チリソース)もその存在を主張しており、辛味と旨味の調和が止まりません。
総じて辛い食べ物であり、辛味が苦手な方はやや厳しい料理かもしれません。それでも日本における、なんちゃってフィッシュカレーに比べると味覚のふくよかさの次元が全く異なる。マレー料理とはつまりはこうであったか、といった気づきがあること間違いなし。オランダ広場(観光の中心地)からもそう遠くないので、マラッカを訪れた際には是非どうぞ。チキンライスボールなんか食べたらあかんで。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。