旧軽井沢の中心に位置する「旧軽井沢KIKYOキュリオ・コレクションbyヒルトン(Kyukaruizawa Kikyo, Curio Collection by Hilton)」。今回はそのメインダイニング「ソノリテ (SONORITÉ)」をご紹介。
部屋数が50室程度のスモールラグジュアリーホテルなのですが、ダイニングは思いのほか広い。ロビーフロアの一番奥の空間なのですが、ラウンジからカジュアル目のダイニングと空間はシームレスに繋がっています。アミューズにお豆のタルトとニンジンのクリスピーサンド。豆が想像以上の豆感で、ザクザクホックリと存在感があります。ニンジンも味が濃く、地産地消の凄味を感じました。
長野県は高山村の「佐藤さんの生ハム」。ザックリと厚みのあるスライスで食べ応えがあります。ブドウ農家の佐藤さんが生ハムを作り始めた動機が「美味しい生ハムを毎日食べたいから」というのは心和む。
信州野菜のガルグイユ仕立て。地元の旬のお野菜を可愛らしく盛り付けます。どの野菜にもはっきりとした主張があって、とても美味しい。
天竜鮎をロメスコソースで。外食族にとってこの時期はどうしても鮎料理が続き食傷気味なのですが、当店のようにキチンと調理して盛り付けて絵のように仕上げてくれるのは大変うれしい。もう塩焼きとかいらん。
自家製のブリオッシュ。バターが贅沢に使われており実にリッチな味わいです。
シナノユキマスとハマグリ。マスなのにこんな白い個体ってあるんや。まだまだ知らない食材が沢山あります。ハマグリのパンチのある旨味も程よいアクセントです。
メインは峯村牛。信州が誇るブランド牛で、シンプルな炭火焼きながら真っ当な美味しさ。脂はくどくどしくなく赤身の旨味がしっかり感j李荒れる上質なビーフです。
〆の炭水化物にメロッソ。いわゆるスペイン風のおじやなのですが、具材にたっぷりのキノコたちと地元のブランド鶏「真田丸」を用いており、具だぐさんで非常に食べ応えがあります。
デザートはカシスのムース(?)とそのタレ。これぞカシスといった芳醇な香りとその味わいにノックアウト。カシスといったらカシオレ止まりのギャルであれば確実にパキる味わいです。
続くデザートはルバーブとバラのクレープ。「八坂(やさか)」のデザートもそうでしたが、最後の最後まで作り立ての出来立てで提供してくれるのは心が温まります。バラの香りもお洒落であり、竹下通りのクレープとは次元の異なるスイーツでした。
お茶菓子も手が込んでいて気持ちが良い。ハーブティーで〆てごちそうさまでした。
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以上のコース料理が税サ込で21,753円。ド観光地の最高級ホテルで頂くディナーとしては非常に良心的な価格設定であり、その質は都心の値段だけ高い今時のフランス料理店よりも全く格上です。なにより食べ終わったらそのまま大浴場に入ってベッドにダイブできるのが良いですね。子連れもOKなので(ただし上品に限る)、家族での上質で優雅な夏休みにどうぞ。
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