STARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYO/中目黒

2019年に目黒川沿いにオープンした「STARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYO」。スターバックスの最上級ブランドであり、世界に5店舗しかありません。ちなみにスターバックス発祥の地シアトルの同店舗に、ずいぶん昔に既にお邪魔しているのが私の密かな自慢です。
入店して最初に目を惹くのは店内中央4階建てブチ抜きの巨大な焙煎貯蔵庫。店名の通り当店ではコーヒー豆を生豆から自家焙煎をしています。内外装共に気鋭のブティックホテルのようなセンスが感じられ、何でも一から建物を設計・建築したそうです。なお、外観設計は隈研吾が手掛けました。隈研吾ってどこにでも登場するな。実は100人ぐらいおるんとちゃうか。
1階のカウンターで注文し、ブルブル震える番号札マシンを手渡されます。店内には見どころが無限にあるので、待たされたと感じる人はまずいないでしょう。印象的な天井は折り紙をモチーフに設計されており、中には音響機器が埋め込まれているそうで、店内には何とも柔らかい印象のサウンドに満ちています。
1階奥にはミラノの老舗ベーカリー「PRINCI」が間借り出店(?)していました。ベーシックなパンはもちろんオカズ系のパンにツイーツなどラインナップは幅広い。
5分もしないうちに呼び出しがかかりました。私はナイトロのグランデサイズを注文。ナイトロとは炭酸アイスコーヒー的な飲み物で、海外のスタバでは好んで注文するのですが、東京で目にするのは初めてかもしれません。「淹れたてが一番ですのですぐに飲んでください!」とのスタッフからの逆注文は美味しさへの矜持と言って良いでしょう。
グラス片手に店内散策を開始します(画像は公式ウェブサイトより)。当店は4層構造になっており、各フロアごとにコンセプトが設定されていますが、基本的にはどのフロアのどの席に座ってもOK。4階はセミナーなどが開催されるスペースですが、イベントが開催されていない時間帯は客席として開放されています。
2階は「TEAVANA(ティバーナ)」と言って、スタバが買収したお茶の専門ブランドであり、紅茶や抹茶やチャイなどお茶を中心に提供するスペースです。当店限定のフラペチーノ的ドリンクも豊富なのでお見逃しなく。
また「TEAVANA(ティバーナ)」へのアプローチで目を惹くのが「ティーカップ ウォール」。まさにティーカップが整然と敷き詰められた壁であり、日本屈指のタイル職人が手作業で誂えたそうです。
これは何階だっけかな。テラス席も豊富に用意されており、目黒川沿いの風景を望むことができます。春先にはもちろん桜並木を目で楽しむことができ、その頃はテラス利用の当日整理券が発見されるとのこと。
そうそう、冒頭に巨大な焙煎貯蔵庫あると記しましたが、当店で焙煎されたコーヒー豆はそのままパッキングされ、日本中のスタバへと出荷されていくようです。時間帯によってはパッキングマシンが稼働されていく様を見学することができ、まさにスタバの工場見学。
3階にはアルコール入りのコーヒーカクテルやビールやワインなども提供しており、いくらかツマミも用意されているようです。このエリアはwebから予約もできるようで、コチラで飲み食いした後に〆は上質なコーヒーなど、最高にクールな飲み会と言えるでしょう。
楽しかった。とても楽しかった。コーヒー1杯でこんなに素敵な空間を堪能できるだなんて、スタバからするとコスパ最悪でしょうが、やはり傑出した価値とは余裕から生まれると再認識した夜でした。

コーヒーと言えば日中とりわけ午前中の意識が強いからか、夜間は割に空いているのが良いですね。22:00まで営業しているので、中目や池尻で早めの夕食を済ませ、素敵な夜の締めくくりに訪れましょう。オススメです。

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