エリックサウス KITTE名古屋店 (ERICK SOUTH)/名駅

本格的なインド料理をカジュアルに楽しむことができると評判の「エリックサウス(ERICK SOUTH)」。東京を中心に全国展開を進めており、今回は名古屋駅に直結するKITTE名古屋店を訪れました。食べログでは百名店に選出されています。
ランチタイムに訪れたのですが、コロナ対策なのか何なのか店内の至る所にビニールシートが張られており美しくありません。公式ウェブサイトでみる店内風景と印象は大幅に異なるので、そのつもりで訪れましょう。
私は「チキンビリヤニプレート」を注文。銀色のお皿にのったセットがそれで、ビリヤニの他、小さなサラダにライタ(ヨーグルトのサラダ)、選べるカレーがひとつ付随します。確か1,200円ぐらいだったはず。
サラダはごくごく小さいため、ベジファースト推進評議会のフェローである私にとっては物足りない。追加のサラダも注文したのですが、そちらはサラダというよりも豆だったので(後述)、もっと野菜野菜したメニューが欲しいところです。
選んだカレーは「はちみつバターチキンカレー」。その名の通り円やかな甘味が特長的。しかしながらピリっとしたスパイスの刺激も感じられ、ツンデレ系のカレーと言えるでしょう。
追加で注文した小鉢たち。玉子にチキンティッカにスンダル。玉子とチキンティッカは期待通りの味わいで美味。スンダルはひよこ豆のサラダという説明だったのですが、その殆どがひよこ豆であり、写真と随分違うなあというお気持ちです。
主題の「チキンビリヤニ」。インド風のスパイシーなパエリアといった味覚であり、パラっと軽い食感と小気味よいスパイス感でスプーンを運ぶ手が止まりません。バクバクバク。Mサイズでも量はたっぷりで、大盛りを食べ切れることができるのは相当な食欲の持ち主に思えます。
今回は色々とサイドメニューを追加したので2千円近くを要しましたが、普通の食べ方であれば1,000-1,500円程度であり、その支払金額でこの質および量はお値打ち。またカレーの種類やサイドメニューが豊富であり、夜のメニューに至っては酒のツマミに良さそうな料理が選り取り見取り。言わばロイヤルホストのインド料理バージョンであり、次回は夜に宴会使いしても楽しそうに思いました。

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シャテーニュ(La Chataigne)/神楽坂

神楽坂の坂から1本奥に入った住宅街にある「シャテーニュ(La Chataigne)」。1階はワインショップで角打ちエリアも用意されており、私がお邪魔した週末にはかなりの賑わいを見せていました。
「シャテーニュ(La Chataigne)」そのものは地下にあり、オープンキッチンにL字型のカウンターという誂え。客席数は8-10といったところで、料理人がひとりにアシスタントがもうひとりと、効率的な人員配置です。

栗原正登シェフは日本橋「たいめいけん」や五反田「フリコトー」、恵比寿「ジョエル・ロブション」などで経験を積み、フランスの名だたる星付き店で腕を磨いたのちに船橋で「ビストロマロン」を開業。その後、縁あって神楽坂へと転戦し、現在に至ります。
ワインショップを併設しているだけあって、酒はそれほど高くありません。ペアリングは杯数によって値段が変わる従量課金制であり、私は5杯で8千円だったっけな。ノンアルコールのペアリングやミックスもあり、下戸でも楽しめるお店です。
アミューズはパテにリエットにチーズと、色んな味を楽しむことができます。ペアリング1杯目にはきちんとしたシャンパーニュが供され、やっぱりフランス料理っていいな。日本の生ビールプハーとはまた違った魅力があります。
前菜にタルタル。和牛のシンシンやニジマスにお野菜が組み込まれており、山海の珍味を楽しむことができます。キャビアも贅沢な彩りを添えており心地よい塩気が感じられました。
鹿肉のコンソメ。この日のメインは鹿肉なので、端肉や筋の部分まで余すところなく活用した格好です。いわゆるビーフのコンソメに比べるとパワフルな味覚であり、ムンムンとした色気が感じられました。
ロワールのホワイトアスパラガス。極太のそれをクタクタになるまで茹で込んでおり、アクセントにイカをトッピングします。タレはシンプルなバターソースであり、アスパラ由来の濃厚な甘味を楽しむことができました。
パンはシンプルなものがひとかけら。なのですが、当店のシェフは大変に手が早く皿出しのテンポが頗る良いので、パンをヒマ食いする時間を与えないので、このぐらいでちょうど良いでしょう。
新玉ねぎをベニエにしたのち、静岡産のサクラエビを散らします。ごくごくシンプルな料理ですが素直に美味しい。ややもすると和食店で供されるひと品のようです。
お魚料理はアマダイ。ウロコを活かした調理でバリバリとした食感が心地よい。スープにはアサリのお出汁を用いており、先の料理に続いて、また、シェフの風貌も相俟って割烹料理店にお邪魔しているかのようです。
お口直しには四国(だっけ?)の柑橘類を用いたシャーベット。甘味も酸味も濃厚で、一般的なグラニテに比べると存在感がありました。
メインは鹿肉のパイ包み焼き。夏の鹿なので見た目ほど暑苦しくなく、フォアグラを組み込んでもスイスイと食べ進めることができます。ソースにはマルサラを用いているのですが決してクドくなく、かなりのポーションながらペロリと完食。
〆の炭水化物として炊き込みご飯も出ます。この日は北海道のズワイガニにボルディエのバターをぶち込みサマートリュフを散らすという贅沢仕様。おかわりにはスープも用意されており、出汁茶漬けのように楽しむことができます。
デザートはメロンのスープにクリームチーズのムース(?)。ジュレとシャーベットには白ワインを用いており、さっぱりサクっとフィニッシュです。ラストの甘味のサラっと感含め、やはり割烹料理店での食後感に近いものを感じました。
以上のコース料理が2万円で、ワインのペアリングやらなんやらでひとりあたり3万円といったところ。料理の質および量を考えればリーズナブルな構成であり、多種多様なワインペアリングも含めて実にイマドキなレストランに感じました。

ちなみにこのコースの提供は日程が限られており(週末ディナーのみ?)、別日程ではより親しみやすい価格帯でスペイン料理なども提供している模様。上階の立ち飲みもありますし、楽しみ方は無限大。次回は6千円のランチを試してみたいと思います。

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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。

にいまそば/宮古島

宮古島の北端、狩俣集落にある「にいまそば」。市街地からは離れるものの宮古島でも屈指の人気を誇るそば屋です。駐車場は広いのですが開店と同時にすぐに埋まるので、心配な方はシャッター待ちしたほうが良いかもしれません。ファミレスよろしく名前と人数を記帳した後は、スタッフの声が届く範囲でブラブラしておきましょう。
店内、、、というよりも、完全に家です。人の家。玄関で食券を買い靴を脱いで上がって畳の上であぐらをかく。座席という概念があってないようなものなので、グループ客や子連れでも訪れ易いでしょう。
メニューはシンプルで、「三枚肉そば」「軟骨そば」「すそば」に麺の種類が細麺かちぢれ麺かの2択です。こちらは「軟骨そば」のちぢれ麺。お肉が溶けそうなほどにトロトロで、これをツマミに酒でも飲みたいところ。スープは綺麗な味わいで澄んでおり、この中でスープを飲みながら遠泳したいほどです。
自慢の自家製麺。うどんのように太く縮れており、加水が多く瑞々しい口当たり。プリプリもちもちとした食感で、私好み。那覇の「玉那覇ウシ商店」に似た印象を受けました。
こちらは「三枚肉そば」の細麺。三枚肉が円形にまとめられており、ラーメン屋のチャーシューのようなプレゼンテーションです。肉そのものの味わいもクドクドしくなく、エレガントなスープの方向性にピッタリです。
細麺は本島の西原町にある「ちょーでーぐぁ」にOEMしているそうで、細麺と言っても中々に太く、プツプツとした食感が特長的。ちぢれ麺とは方向性が異なりますが、これはこれでありよりのありな味覚です。
美味しかった。とても美味しかった。行列するのはこのあたりに飲食店が少ないからだろうと踏んでいたのですが、立地関係なく、そばそのものとして大変美味しい。宮古島、いや沖縄全体含めてもトップクラスに私好みのお店です。北部観光の際には必ず訪れるようにしましょう。オススメです。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸(Hilton Garden Inn Kyoto Shijo Karasuma)

2022年秋に五条にオープンした「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸(Hilton Garden Inn Kyoto Shijo Karasuma)」。京都の市街地ど真ん中としてはヒルトングループ初めての開業です。京都駅から真っ直ぐ一本道でアクセス至便。地下鉄はもちろん歩きでも何とか辿り着くことができる距離感です。
客室数は250と中規模サイズのホテル。ロビーは天井が高く、明るくポップな印象ですが、「ヒルトン・ガーデン・イン」はヒルトンの低価格ブランドであるため、どことなく安普請な雰囲気は否めません。従業員のレベルは低く、その数も少ない。

一度スタッフが明らかなミスを犯したのでマナーとして謝罪はしてくるのですが、なぜそのようなミスが起きたのか理由を問うても「申し訳ありません」としか回答しないので、このホテルのサービスに組織としての成長は無いでしょう。
私はヒルトンのダイヤモンド(最上級)会員なのですが、アップグレードも何もありませんでした。これまで数多くのヒルトンブランドに泊まって来ましたが、繁忙期でもないのに何もナシというのは初めての経験です。
京都なので和っぽい雰囲気なのかなと思いきやそうでもなく、ところどころ抹茶色が散りばめられているといった程度でしょうか。ベッドには重厚感があり、低価格帯ブランドと言えども外資系の矜持を感じました。なお、テレビにキャストするような仕組みはなく、回線も遅い。
クローゼットは剥き出し方式で見た目としての広さを演出しています。スリッパは使い捨てではなく「消毒済」のものを使い回しタイプ。冷蔵庫の中は空っぽで、水とティーバッグのみが無料というビジネスホテルスタイルです。
ハンドソープやシャンプーなどは全てディスペンサー方式であり、アメニティは何もありません。SDGsだか何だか知りませんが、カミソリまでロビーのショップで購入というスタイルは如何なものか。女子が発狂する装備です。バスタブはなくシャワールームのみという潔い設計です。
トイレは独立式。あれこれとケチっていることが見え見えのホテルなのに、トイレの個室内に手洗い場があるのは驚きでした。努力の方向が色々と間違っているような気がします。
ロビーでお茶でもしようとセルフのコーヒーマシンの前まで向かうと、なんとコチラも有料でした。千円払えば飲み放題というわけわかんないシステムです。
私は利用しませんでしたが、フィットネスルームやランドリーも用意されているようです(写真は公式ウェブサイトより)。海のリゾートホテルでもないのにランドリーがあるというのはヒルトンとしては珍しく、長期滞在者向けのホテルなのかもしれません。
朝食会場は広々としており気持ち良い。案内まで待たされるようなこともなく、余裕のある運用です。ちなみに当会場はランチにもディナーにも利用されているようです。
朝食の内容も低価格ブランドとしては悪くなく、日本のビジネスホテルに比べると一線を画すラインナップです。エッグステーションがあると最高なんだけどな。
また和食もいくらか用意されており、外国人にとっては胸熱な瞬間かもしれません。味噌汁のほか謎にカレーうどんが用意されています。近くのインド人がそれにチャレンジしており私的にも胸熱でした。
パっとしないホテルでした。「ヒルトン・ガーデン・イン」ブランドだとは理解しつつもさすがにサービスを絞り過ぎであり、同じ低価格ブランドである「ダブルツリー by ヒルトン」とは全然違う印象を受けました。もちろん悪いほうにです。

ダイヤモンド会員特典も何もないので、平会員がOTAのセールで予約したり、上級会員に憧れて修行に訪れたりするのであれば悪くないのかもしれません。少なくとも私には英語が流暢なアパホテルぐらいにしか感じられませんでした。

もちろんこれはヒルトンに期待しているからこその感想であり、安くて清潔で便利でそこそこ広いホテルという意味では当館の利用価値は高いでしょう。でもそれならもう少し北上したところにある「ハイアット プレイス 京都 (Hyatt Place Kyoto)」のほうが私は好きだ。

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老香港酒家京都(オールドホンコンレストランキョウト)/四条烏丸(京都)

四条烏丸駅に直結する「ココン烏丸」のレストランフロアに入居する「老香港酒家京都(オールドホンコンレストラン)」。京都は独自の中華料理文化を育んできましたが、当店は正統派の香港料理のお店であり、食べログでは百名店に選出されています。
かなりの大箱で、トータルでは100席近くあるでしょうか。いくつかの部屋に区切られており、大人数での宴会でも対応できそうです。スタッフはざっくばらんな接客ながら決して失礼はなく、何とも言えない居心地の良さを演出してくれます。時折行き交う点心をたっぷり積んだワゴンが本場さながらでとても楽しい。
私はこのあと大切な打ち合わせがあったのでお酒は抜き。ドリンクは特に注文しなかったのですが、ポットのお茶(ジャスミン?)をお出し頂けました。飲み物で変に儲けようとしないのは中国料理の美点である。
私は「シェフのおまかせランチ」を注文。1,980円です。このほか麺中心のセットや点心が盛り込まれたセットに加え、点心食べ放題のような激しいプランも用意されていました。
前菜盛り合わせ的な位置づけでしょうか、中華風のピクルスにクラゲ、チキン、左上の肉は何だろう。脂がジュワっと滲み出てくるタイプの料理であり、ああ、やっぱりビールを注文すれば良かった。
玉子とホウレン草の炒め物。これは、うーん、決して不味くはないのですが家庭料理の延長であり単純な味。正直わたしでも作ることができます。
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デザートはマンゴーグレープフルーツかナタデココかタピオカで、いずれも液状の甘味です。私はマンゴーグレープフルーツをチョイスしたのですが、こちらはマンゴーの甘味とグレープフルーツの酸味が程よく調和し美味しかった。
店構えや優秀な接客を含めれば、このランチセットを食べて2千円を切るのは悪くないように思えますが、肝腎の料理がパっとしませんでした。見方を変えて、ランチのオーダーバイキング4,500円で臨むのが最も満足度が高くなるのかもしれません。

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