名護市営市場の近く、飲み屋街のど真ん中に店を構える「八重食堂(やえしょくどう)」。1973年創業の老舗であり、観光客はもちろん地元民にも人気のお店です。
店内はテーブル席が10席ほどにお座敷。「食堂」と冠してはいますが供される料理は「そば」と「ジューシー」だけ。となりのおばあちゃんは漫画雑誌をめくりながらそばをゾゾゾゾと啜る、ハードボイルドな雰囲気です。
こちらは「三枚肉」の小サイズ。550円です。小ながら量は中々のもので、一般的な沖縄そば屋の平均サイズは満たしているでしょう。ってあれ?スープが無いぞ?
オバァがドンとテーブルにヤカンが置いていきます。そう、当店のそばは「ヤカンそば」とも呼ばれ、客が好きな量を好きなだけ注ぐというシステム。乱暴な提供方法ですがスープそのものの味わいに間違いは無く、豚骨にカツオと昆布の風味が上手に溶け合います。
こちらは「ソーキ」。「三枚肉」と同じく小サイズで550円です。「三枚肉」に比べると肉の風味が強く感じます。ところで当店の麺は名古屋のきしめんのようなブロードバンド仕様であり、何でも沖縄北部には良く見られる形態だそうです。
「ジューシー」は150円。昆布の風味が強く具材としても活躍しています。少しベチャベチャとした炊き具合なので、好みは分かれるところかもしれません。ちなみにジューシーに先のスープを注ぎ込み、出汁茶漬けのようにして楽しむ猛者もいるようです。
そばの小にジューシーを付けても700円。糖質たっぷりで片親パン的な頼もしさが感じられました。一方で、プレーン中のプレーンな沖縄そばであり、「OKINAWA SOBA EIBUN(えいぶん)」のような複雑な味覚は期待できません。あくまでもプリミティブな沖縄そばを楽しむつもりで訪れましょう。
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