湯島天神下 すし初(すしはつ)/湯島

初夏のすし初。ここのところ予約が先までバチバチに埋まっているので、お目当ての日時を指定したい場合は2か月ぐらい前から動いたほうが良いかもしれません。
この日の日本酒のラインナップはコチラ。夏酒を中心にスイスイ飲めるものが多く、つまり二日酔いは確定です。
お通しはシソと玉ねぎのすり流し。液体にはホエー(ヨーグルトの透明な汁ね)を用いておりはっきりとした酸が感じられます。ペコリーノロマーノの塩気も心地よく、まるでイタリア料理のひと品のようです。
ヌルヌルのオクラにキウイとシェーブルチーズ。こちらは穏やかな酸を楽しむ逸品であり、鮨屋であることを忘れてしまいそうです。
お造り第一弾。ミズダコのヌッチヌチの食感とホタテの蕩けるような甘味が堪りません。
第二弾はイサキにタイにホッキ貝。イサキが素晴らしいですねえ。厚みがあって、香ばしくもあり、記憶に残る味覚です。
カツオ。こちらも軽く皮目をあぶり、大根おろしであっさりと頂きます。当店お得意の厚切りサイズであり、ムシャムシャとした食感がナイスです。
お口直し(?)にウニと毛ガニをシャリに混ぜ込みました。甘味と旨味が混然となって米に溶けていき、レモンのキュっとした酸味が全体を取りまとめます。
鮎の焼き浸し。外食続きのつらみと言えば旬の食材が連続することであり、この頃の私は週の半分以上を鮎を食べているのですが、そのほとんどが塩焼きであり、こうして調味をしてくれるのは嬉しい限り。
信州サーモンの幽庵焼き。味濃いめで酒を呼ぶ味覚です。何ならシャケ弁に入れてしまいたいぐらいの主張であり、トドメにすりおろしたチーズと合わせて食べるのがイカしています。
一斉スタートから2時間45分が経ってからようやくにぎりです。エビ・クエ・イワシ・ヅケ・鰻と奈良漬け。エビが抜群に良かったですねえ。とにかく巨大で味に厚みがありました。また、クエをにぎりで出すのは当店としてはかなり珍しい試みでしょう。

この日も良く食べ良く飲み、ガッチリと二日酔い、いや、三日酔いに突入する勢いでした。連れは翌日に有給休暇を取って臨むほどの気合の入れようでした。

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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。