創業は1962年とアメリカ統治時代に創業し、Aサインのレストランとして活況を呈したステーキハウス「ピッツバーグ フォーラム(pittsburgh forum)」。ちなみにAサインとは「Approved(許可済)」のAであり、米軍公認の飲食店・風俗店に与えられた営業許可証を意味します。とまりんから58号線沿いを北上したあたり、「ラトリエ(L'atelier)」のちょうどお向かいです。
店内はアメリカの田舎町にある老舗のステーキハウスそのもので、薄暗い照明や場違いなジュークボックスの煌めきなどが印象的。ゲストは地元のオジィオバァが中心で、ロングボール中心の試合展開を覚悟します。
酒は安く、瓶ビールが700円にグラスワインは500円~。ボトルワインも3千円かそこらであり、そのへんのファミレスと変わらない値付けです。まずはスープが供されるのですが、全くもって美味しくないですね。トマトの風味をきかすなどテクってはいいるものの、妙にドロドロともたついた口当たりで心底げんなりしました。
サラダも量こそはあれ、コンビニサラダと大差ないクオリティ。ドレッシングについても人工的な味わいでパっとしません。
私はロブスターのチーズ焼きと牛フィレステーキのスペシャルな盛り合わせを注文。5,800円です。ちなみにステーキ類を注文するとスープ・サラダ・ライスにデザートが付帯するシステムです。ロブスターは冷凍焼けしているのか不自然に水分が抜けており美味しくありません。チーズ焼きについても子供っぽい単純な味わいで、5,800円の料理としては表情を欠いています。
ステーキも肉そのものの質がイマイチで、シンプルに塩コショウだけでは食べられたものではありません。ベーコンで巻いて旨味を補強するのですが、何ならフィレ肉よりもベーコンのほうが美味しく感じるほどです。ソースは卓上のA1ソースのみで、職業意識が感じられませんでした。
ライスは妙に黄色がかっており、微妙に冷めていて部分部分がカッチカチにひっついています。今日び定食屋のおかわりOKなゴハンでももう少しマシというものでしょう。連れはニューヨークステーキを注文したのですが終始無言であり、つまりはそういうことだったのでしょう。
デザートにバナナケーキとクッキー(スコーン?)は理解できるのですが、何故かトーストしたパンも付いてきました。古の米兵には〆のパンという文化があったのでしょうか、全くもって謎です。
私はスペシャルな盛り合わせメニューだったので、アイスクリームもついてきました。これは結構美味しいですね。本日一番のお皿です。食後の紅茶も頂いてごちそうさまでした。以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとりあたり7-8千円ほど。酒が安いので何とかなりましたが、あのメインディッシュで5,800円というのは割高に感じました。それでもお店は満員御礼で、何かソウルフード的に地元民を惹きつけるパワーがあるのかもしれません。
「ステーキハウス チャコオキナワ(STEAK HOUSE CHACO)」もそうでしたが、沖縄の老舗は現代人にとっては難しいものがあるなと感じた夜でした。
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