ホルモン激戦区の亀戸を制したのち、怒涛の勢いで都内にネットワークを張り巡らす「亀戸ホルモン」。今回はその目黒店にお邪魔しました。ちなみに恵比寿店は食べログの百名店に選出されています。
予約ナシでも入れないこともないですが、基本的には常に満席近い人気店なので、予約をしておいたほうが良いでしょう。カウンター席が8席ほどにテーブルが数卓。大きなテーブルは無いのでグループで訪れる際は4人を目途にすると良いかもしれません。酒は安く、そのへんのカジュアルな居酒屋の価格設定と大差ありません。スタッフは皆、感じが良く動きも迅速で、満席であるにも関わらず待たされたという印象は1ミリも持ちませんでした。積極的に網を交換してくれる姿勢が気持ちよい。
お通しは塩ダレがかかったキャベツ。チョレギサラダを注文しようと考えていたのですが、このキャベツが中々のボリュームだったので、野菜はコレで充分充分。
ガツポン酢。注文して1分も要せず提供されるスピードキングです。臭みは全く感じられず、コリコリむちむちと食感を楽しみます。オニオンスライスもたっぷり添えられているのが嬉しい。
ガツポン酢。注文して1分も要せず提供されるスピードキングです。臭みは全く感じられず、コリコリむちむちと食感を楽しみます。オニオンスライスもたっぷり添えられているのが嬉しい。
「豆もやし」は二郎のタワーもかくやと思わせる盛り付けです。恐らくごま油と塩だけの調味なのに悪魔的な美味しさが感じられます。
「煮込み」もちょっぱやで出て来ます。具材は牛タンに様々な内臓。やはり臭みは全くなく、食感と脂の甘味を楽しむ逸品です。そのへんの居酒屋の煮込みを食べるよりも数段レベルが上に感じました。
牛タン。当店は内臓推しの店であり、タンも内臓という位置付けなのか、すこぶる調子の良い味わいです。程よい脂と歯切れの良い食感がたまりません。塩ダレのちょっとジャンクな風味も酒を誘います。塩ホルモンと上ミノ。いずれも綺麗な味わいであり、これが内臓かと驚くエレガンスを感じます。サイズ感や口当たりも心地よく、なんでも当店の肉は全て店舗で手切りしているそうです。
豚タンにツラミ。豚タンは牛とはまた違った方向性の味覚であり、牛の3分の1の価格で楽しめることを考えれば大変お値打ちです。ツラミは牛の頬肉であり、脂質は少なくさっぱりとして口当たりです。
レンガ。数量限定の極厚ハラミであり、このサイズ感で1,880円という価格設定はリーズナブル。ちょっとしたビストロで同量のハラミを食べると3-4千円はするもんなあ。程よく炭の香りをまとって食欲が刺激されます。
トロミノ。こちらは味噌ダレでやってきました。素材のせいなのか調味のせいなのかは判断がつきかねますが、序盤の上ミノのほうが私は好き。当店はやはり塩ダレ指定で臨むのが良いでしょう。冷麺は全然美味しくないですね。スープにボディは感じられず、麺はスーパーで買ってきたかのような味わいであり、コチュジャン(?)主体の調味も単純に感じました。
〆の冷麺はずっこけましたが、それまでの焼き物が素晴らしかったのでノーカンでOK。以上を2人で食べて、軽く飲んでお会計はひとりあたり5-6千円といったところ。何と尊い費用対効果でしょう。ヘンな飲み屋に行くよりも余程楽しめます。「ホルモン道場闇市倶楽部(やみいちくらぶ)」にせよ「ぽんが」にせよ、目黒にはカジュアルで気持ちの良い焼肉屋がたくさんあるなあ。
関連記事
目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。