香川一福(かがわいっぷく)/恵比寿

丸亀の名店「中村うどん」で腕を磨いた方が独立した「うどん一福」。東京への足掛かりである神田の「香川一福」がミシュランガイドのビブグルマンを獲得し、勢いづいて多店舗展開を開始しました。ここ恵比寿の地には2020年夏にオープンです。
入ってすぐに券売機があり、食券を購入すると自動でオーダーが厨房に伝わる仕組み。席に座って待っていると呼び出しがかかり、セルフで取りに行き、食後もセルフで下膳するというシステムです。カウンターの店なので、グループで訪れるには不向きでしょう。
まずはシンプルに「ぶっかけうどん」。おお、この麺は面白い。麺が細く粘り気があり、伸びも良い。一般的な讃岐うどんはガシガシとした硬い麺を想像しがちですが、当店の麺は心地よい弾力の後に滑らかな喉越しが感じられます。
「ごぼう天」は揚げたてで、ボリュームも中々のもの。何でも天ぷらは「銀座しのはら」が監修しているそうで、私は「銀座しのはら」で天ぷらを食べたことがないので、どのへんにしのはら感があるのかはよくわかりませんでしたが、いずれにせよ価格を考えれば美味しかった。
こちらは「半熟卵天」。黄身の味わいが濃厚で美味しい。素材の勝利である。
こちらは「肉うどん」。いわゆる牛丼のうどんバージョンといった一杯であり、甘辛い肉と出汁のハーモニーがグッドです。ちなみにこちらも「銀座しのはら」が監修しているそうです。
ただ、せっかく美味しいのだから、何でもかんでも監修監修と自慢するのはダサいのでやめたほうが良いと思います。ひっそりと監修してもらえばよろしい。看板を買った店が何でもかんでもミシュランミシュランと喧伝する事象を思い出しました。
今のところ10店舗を展開中であり、2025年までに100店舗体制を目指すとのことで、「丸亀製麺」と同じ轍を踏まないかが心配ですが、少なくとも現時点の恵比寿店は筋目正しい美味しさでした。次回は四ツ谷「北島亭」監修wのカレーを用いた「カレーうどん」を試してみたいと思います。

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