四条烏丸の大人気カレー店「スパイスチャンバー(SPICE CHAMBER)」。ミシュランにも掲載され、食べログでは百名店に選出。開店前からゲストが続々と訪れ列をなす様は壮観。私は並びを避けるため、昼のピークが終わったタイミングを狙って訪れました。
店内はゴールデン街のバーのように狭く、カウンターは6-7席のみでしょうか。奥にグループ向けのテーブル席もあるようです。メニューは「キーマカレー」一本勝負なのが潔い。チーズやヨーグルトなどのトッピングはありますが、とにかく一途なキーマカレー屋です。
ちなみに店主は当店を開業する前は音楽関係の企業に勤めていたそうで、店内は大量のCDにアーティストのポスターなどがズラり。レコード盤のコースターが可愛いです。
私はキーマカレーの小サイズ950円に、150円のチーズをトッピングし、合計で1,200円。小といっても一般的なカレーのライス量よりも多いくらいであり、小食な方は小で充分でしょう。また、注文後10分ほどの待ち時間が生じますが、これは作り置きでなく注文ごとに具材を炒めるところから始めているからのことでしょう。
肉の挽き方は非常に粗く、モリモリとミートの食感が奥歯にミートします。また見た目以上に辛いのですが、単純な辛さではなく様々なスパイスの風味が重層的に折り重なり、ほどなく身体がポカポカとしてきました。チーズは仕上げにバーナーで炙って焦げを誘い、シズル感を演出します。
ライスはシンプルな白ゴハンなのですが、何とも瑞々しく弾力があって美味しい。写真中央にある赤ポチは梅干しであり日の丸弁当的で、おそらくキーマカレーと梅干を合わせて提供したのは当店が世界で初めてでしょう。
自家製のピクルスも、ごっちゃに漬けているのではなく素材ごとに分けて漬けたのちに取り分けており、並々ならぬ拘りを感じました。美味しかった。わが心のキーマカレーベスト3にランクインするほどの旨さであり、行列の長さにも納得です。テイクアウトも可能であり、いくらか冷めても充分に美味しいベクトルのカレーなので、時間の無い方は持ち帰りでも良いでしょう。辛味が苦手な方は食中食後にレトロなコーヒー牛乳をどうぞ。
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