とんかつ王龍/白金高輪

白金高輪にある人気のとんかつ屋「王龍」。もともと「大五」という老舗の名店があったのですが、店主の引退に伴いリブランドしての開業です。肉の仕入れは変わり、昔は白金豚、現在は松阪豚を使用しているようです。
平日のランチにお邪魔しました。ちょっと変わった座席配置であり、おひとり様でも楽しめるレイアウトです。妙に女性ひとり客が多い。電話にはひっきりなしに弁当の注文が入っており、目の前のカウンターに弁当が積み上げられていく様が壮観。人気のほどが伺えます。
ランチのトンカツ定食を注文。昼のトンカツは銘柄豚を用いておらず、リーズナブルな国産豚を用いているそうです。肉のサイズは選ぶことができ、またトッピングも豊富に用意されています。私は通常のトンカツ定食にエビフライを追加。合計で1,680円です。
主題のトンカツ200グラム。全体的に白っぽく低温でじっくり揚げているのか優しい味わいです。分厚くカットされており、肉そのものを食べる悦びを大切にしているように感じました。
ソース皿が別に用意されており、刺身を食べるように丁寧にトンカツを楽しむことができます。ちなみにソースやドレッシング、タルタルソースなども含めて全て店舗で手作りしているそうです。
トッピングにも拘りがあるようで、例えばエビフライで用いるエビは海老専門の業者から仕入れているそうです。マグロのトロカツは泣く子も黙る「やま幸」から取っているとのこと。
ライスの大盛りは+130円と、とんかつ屋としては珍しいルールです。しかしながらデフォルトの量が一般的な定食屋の大盛りよりも多いので、普通の食欲の大人であればそのままで充分でしょう。ちなみにキャベツはおかわり無料で、別皿で山盛り持って来てくれます。
豚汁が美味しいですねえ。仄かに甘さを感じる味噌の風味が秀逸で、具材もたっぷり。最近食べた豚汁の中では一際輝いた存在です。
美味しかった。とても美味しかった。このクオリティのトンカツを千円台で食べることができるのは白金の奇跡と言って良いでしょう。紀尾井町の6千円のトンカツは一体何だったんだと黒々とした怒りが沸いてくるほどです。

こうなってくると、ディナーメニューの松阪豚を是非とも試してみたい。マグロのトロカツも気になる。次回は夜に訪れ、ビール片手に当店の本気を愉しみたいと思います。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。