店内はカウンター席が3-4席にテーブルが4-5卓で、トータルでは20席強といったところでしょう。那須嵩之シェフはシチリアで腕を磨いたそうで、内装もシチリア風にオレンジ色が支配的です。店内奥には坪庭があるのが京都流。
ドリンクメニューにはグラスワインが850円~と記載されており、「~」ってぶっちゃけいくらかようわからんよねとイモ引いてたのですが、最終支払金額から逆算するにどのグラスもマジで千円切るレベルでした。このお店は良い店だ。
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まずは甘エビ。やや臭みが残る個体ではありましたが、下にはストラッチャテッラ(ブッラータの中味ね)がたっぷりと敷かれており、その辺り上手くマスキングできていたように思えます。調味の思いきりも良く、ズバっと酒が進むひと品です。
続いてホタテ貝にツブ貝にホワイトアスパラガス。白いソースはビネガーがきいており、ハッキリとした酸味が実に爽やか。これほど白ワインに合う料理は中々ないでしょう。
パスタはキタッラ。断面が四角い太麺であり、むっちりとした歯ごたえが特長的です。ソースはトマトをベースとしており、ホタルイカの旨味と苦味、グリーンピースの青い味覚と色んな味がする。
お魚はタイだっけかな。何とも綺麗なアクアパッツァであり、見た目も味わいもエレガント。一般的な日本人はアクアパッツァはストウブ鍋みたいなのでドーンと調理されたものを思い浮かべると思いますが、アクアパッツァにも色々あるのだ。
メインはポルケッタ。いわゆるローストポークであり、香草がたっぷりきいて実に爽やか。中々の脂身量ですが、それをクドいと感じさせずコクへと昇華させているのが凄く良かった。
デザートはバナナのケーキにキャラメルのアイス。キャラメルはガリっと風味を焦がしており、何ともビターな大人の味わいです。
食後のコーヒーはルンゴでお願いしました。ミルクは口から出てくる仕組みでキモ可愛い。またミルクまでしっかりと温めてくれているのは嬉しい気遣いです。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計はひとり1万円を切りました。序盤に述べた通りグラスワインが(たぶん)千円を切っているのもさることながら、このクオリティのコース料理が6千円かそこらというのも素晴らしいですね。アラカルトでの注文も受け付けているようなので、次回は大人数で訪れ、食べたいものを片っ端から注文したいと思います。オススメ!
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