琉球料理 ぬちがふぅ(命果報)/壺屋(那覇)

那覇は壺屋のやちむん通りから少し路地を入ったところにある「琉球料理 ぬちがふぅ(命果報)」。沖縄初のラジオ局として建てられた古民家をリノベした郷土料理店です。
内外装共にきちんとした店構えであり、そのへんの定食屋とは段違いの風格を感じられます。なるほど12歳未満の入店はNGという、子連れ大国沖縄には珍しいしきたりにも納得。夜は完全予約制ですが、昼はファミレス記帳形式の来たもの勝ちなので、確実に席を確保したいかたはシャッターを狙いましょう。
私は店名を冠した「ぬちがふぅ御膳」を注文。2,580円です。沖縄料理のランチとしては目を剥くような価格設定ですが、お店の格と落ち着いた接客、この品数を考えれば妥当でしょう。
ゴーヤーの炒め物。これ以上ないくらいに鮮やかな緑色であり、じっと見ていると視力が回復しそうです。シンプルで素材そのものの風味を愉しみます。
天ぷらはエビを中心に4-5品あって中々の食べ応え。しかしながら内地の天ぷらとは違ってサクサクと軽くは無く、かといって沖縄のどっしりモッサリした天ぷらとも違う独特の口当たりです。
小鉢も色々ついていて、そのへんの沖縄風居酒屋のツマミに比べると数段階は解像度が異なります。
お椀につき、写真からはわかりづらいですが、豚肉やら豆腐やらが色々と放り込まれており、当店流の豚汁といったところでしょうか。
豚の角煮は美味しい予感はあるのですが、たまたまなのか意図的なのか非常に温度が低く、この冷たいまんまで分厚い脂身を口にするのは胸につかえるものがありました。
ゴハンは赤米(?)かジューシーかを選ぶことができ、私は後者を選択。なるほど一般的な沖縄そば屋のそれよりも丁寧な調理を感じさせ、オカズに合わせて食べるはもちろんのこと、それだけで食べても美味しいです。
デザートのちんすこう入りアイスクリームが美味しいですねえ。濃厚なアイスクリームに加え、こってりサクサクとしたちんすこうが良く合う。クッキーアンドクリームの再構築とも言える発見でした。
以上を食べ、お会計は2,580円。先に述べた通り沖縄料理の定食としては相当に高いですが、ある意味では雰囲気で食べさせるお店であり、店構えや接客、窓から望む景色などを含めたトータルコーディネートを楽しむお店と言えます。少なくとも「美榮(みえ)」のように格式ばった宮廷料理より断然こっちのほうが好き。県外の観光客にこそオススメしたい琉球料理店です。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。