御茶ノ水・湯島・本郷三丁目の重心にある「ホンカトリー CURRY & SPICE」。このあたりはカレー屋が滅多矢鱈に多いのですが、その中でも当店はトップクラスの人気を誇り、食べログでは百名店に選出されています。なお、すぐ近くにある「江戸富士」も海鮮丼の名店として常に行列を作っています。ちなみに店名は和歌の技法である「本歌取り」からとったそうです。
店内はカウンターのみで9席。スパイスの香りがチンチンに満ちています。滝沢健二シェフの完全ワンオペ店なので、時間に余裕を持って訪れましょう。メニューは週替わり(?)で2種類のカレーのみ。この日は「新玉ねぎ+チーズ+レンズ豆」か「キーマ」かのいずれかでした。
着席後10分ほどで着丼。こ、これはカレーなのか?ライスの部だけでもトッピング派手派手で、もうこれだけでひと皿ペロリしてしまいそうな勢いです。カレーのルー(?)は別皿でやって来、どんぶりサイズでかなりの食べ応えです。
色彩に富んだライスの部。土台はバスマティライスであり、トッピングは100種類ぐらいされているので仔細に述べることは難しい。ファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)まで乗っており、どれだけ時間かけて準備しているんやと尊敬します。
こだわりの卓上調味料(?)たち。左からナンプラーにエビチリココナッツフリカケ、チリビネガー、青唐辛子の何か、マンゴーピクルス。私は基本的に卓上調味料を用いずプレーンなままで食事することを好むのですが、この日ばかりは全種類、しかもたっぷり活用させて頂きました。色んな味がして楽しい。
カレーの部。覆うように敷き詰められたチーズの下にはレンズ豆を主体としたアツアツのルーが。お豆の優しい風味に新玉ねぎの強い甘味が良く合います。先のライスの部と卓上調味料の主張がかなり強いので、カレーの部は味噌汁のような位置づけで楽しませて頂きました。
美味しかった。とてもとても美味しかった。美味しいだけでなく美観にも優れており、独創的でもある。もはやカレーという枠組みを超えた唯一無二の「ホンカトリー」という料理と言えるでしょう。それでいて千円ポッキリというのもネ申すぎる。私の心に電撃的な印象を残していったカレーでした。
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- ホンカトリー CURRY & SPICE/御茶ノ水 ←カレーという枠組みを超えた唯一無二の料理。
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- 印度料理シタール/検見川 ←千葉の僻地で大行列の超有名カレー屋。
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