BLT STEAK GINZA(ビーエルティー)/銀座

ニューヨークのステーキ文化を体現する「BLT STEAK GINZA(ビーエルティー)」。私は好んで当グループを利用しており、梅田六本木ハワイのリッツの店舗へとお邪魔したことがあります。日本の運営母体は二手に分かれていて、銀座と梅田は高級焼肉チェーンの「平城苑」が経営しているようです。
場所は並木通りのビル8階。「エスキス(ESqUISSE)」のひとつ下のフロアです。ニューヨークのステーキ屋よろしくウェイティングバーも用意されており、ゆとりのあるテーブル配置に個室も完備と、カチっとしたディナーにうってつけのお店です。ドレスコードも設けられており、「BENJAMIN STEAK HOUSE ROPPONGI(ベンジャミンステーキハウス)」の客層と比べるとダンチです。
銀座のステーキ屋なので、もちろんワインの値付けは高いのですが、それでも1万円を切るものもいくらか用意されており、「Peter Luger Steak House Tokyo(ピーター・ルーガー)」などに比べると全く良心的です。アミューズに長崎名物のハトシが出てきたのは謎だったけど。
アジとスダチのカルパッチョ。ステーキ屋の魚介類は魚をベッタベタに焼いたものにエビ、ぐらいしか用意されていないことが多いですが、当店は綺麗なイタリアンレストランのような前菜が登場しました。アジの質も良くスダチの酸味も心地よい。
メロンとカッテージチーズのサラダ。これはセンスのある料理ですねえ。爽快感のあるメロンとキュウリのコンビネーションが素晴らしく、ありそうでない組み合わせです。合わせてもらったグラスのワインともシンデレラフィットしました。
名物のポップオーバー。タイガーウッズの頭よりも大きいのではないかと疑われるサイズ感。しかしながら中はフワフワと空気を多く含んでいるので、ペロリと食べきることができます。
真打登場、プライムハンガーステーキです。一人前200グラムとかなりの量ですが、メタボな和牛と異なり筋肉質なので、サクサクパクパク食べ進めることができます。表面はガリっと勢いよく焼かれているものの内部はシットリとした仕上がり。ソースも用意されるのですが、肉そのものが大変美味しいので、そのままで食べきってしまいました。
デザートはさくらんぼとチョコレートのヴァシュラン。まさかニューヨークスタイルのステーキ店でフランスの甘味が出てくるとは思いもよりませんでした。前菜のアジもスタイリッシュですし、先の牛肉も過度に熟成しているわけでもないので、いわゆる今風のステーキハウスとは異なるポジションを目指しているのかもしれません。
食後の紅茶でフィニッシュ。ごちそうさまでした。

今回は割と派手目に飲んだのでひとり3万円に迫る勢いでしたが、一休などを通じて上手に注文すれば、お酒を含めて2万円を切り、平日ランチなら4,800円という親しみやすい価格設定。先に述べた通り「Peter Luger Steak House Tokyo(ピーター・ルーガー)」などの今風のステーキハウスと比べると立ち位置がかなり独特で、しかも良い方向に作用しています。接客も完璧ですし、費用対効果を考えればベストと評しても良いかもしれません。接待などカチっとした会食にオススメです。

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