ビストロ バー ア ヴァン コダマ (Bistrot Bar a vin Kodama)/表参道

2020年秋に開業し、その骨太な料理と「ワインを飲まれないお客様はご遠慮頂いております」というマインドで耳目を集める「ビストロ バー ア ヴァン コダマ (Bistrot Bar a vin Kodama)」。渋谷から宮益坂を登り切ったあたり、私の好きなビストロ「ネオビストロ シナプス(NEO BISTRO SYNAPSE)」や「雷庵」のすぐ近くです。
店内は思いのほか広く、カウンターが7-8席にテーブルにも10席強ありました。また厨房はカウンターの中ではなくもっと奥に誂えられており、トータルでは中々の広さでしょう。
ワインの殆ど(全部?)はフランス産で、7千円台~青天井と幅の広いワインリストです。ボトルの他、カラフェや泡白赤の3杯セットも用意されており、予約時に通告される「ワインを飲まれないお客様はご遠慮頂いております」を地で行くドリンク戦略です。ゲストもそのコンセプトに釣られてか、ワインにうるさそうな紳士淑女ばかりでした。
メニューから前菜とメインをそれぞれ1品づつ選び、それらをシェアしながら楽しむスタイルです。まずは根セロリのババロア。見た目以上にセロリの風味が強く、セロリよりもセロリの味が濃厚で美味。
ニース風サラダ。現地のボリューム感そのままで嬉しくなります。コッテリしたドレッシングの調味の思いきりも良く、これを注文して本当に良かった。
パンはシンプルなバゲット。全体を通して味濃いめタレ多めな料理が続くので、このぐらいの素朴な味わいでちょうど良し。
クネル。いわゆるフランス風のはんぺん焼きであり、フワフワとした口当たりが特長的。白眉はソースでオマール由来の濃厚な風味が支配的。海老の姿は見えないのに海老の味覚がつよつよです。
アッシ・パルマンティエ。ひき肉とマッシュポテトを重ねて焼くグラタンです。
この日のお肉は鴨のコンフィ。鴨のコンフィってそのままで食べると骨やら筋やら付いていて若干の面倒臭みがありますが、当店のそれはほぐし身で投入されているため、鴨の力強い風味だけを楽しむことができます。
以上を食べ、結構飲んでお会計はひとりあたり1.5万円ほど。一般的な飲酒量であれば1万円は切りそうな価格設定で、料理の質および量を考えればリーズナブル。今回注文した料理以外にも旨そうなものがズラりと並んでいるので、次回は男4人とかで訪れてガツガツ食べようと心に誓った夜でした。

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