みんな大好き「中国飯店(ちゅうごくはんてん)」の六本木店の料理長を20年近く務めたシェフが2007年に開業した「美林華飯店(びりんかはんてん)」。場所は麻布台、飯倉片町の交差点すぐそば。北京・四川・上海・広東などの分類を超えたクラシックなスタイルの中華料理店です。
ランチタイムがお得すぎるので行列必死。私はオープンと同時にお邪魔し、おひとりさまということで、相席用の個室へ通されました。このあと瞬で座席は埋まり、赤の他人同士が円卓をぐるりと取り囲み、無言で食事を進めるのは不思議な雰囲気です。
ランチのセットには自動的にサラダが付帯します。これはまあ、普通のおまけサラダですね。普通のおまけサラダの味がしました。
ランチのセットには自動的にサラダが付帯します。これはまあ、普通のおまけサラダですね。普通のおまけサラダの味がしました。
私は1日限定5食の「フカヒレ入りスープそば」を注文。1,980円です。丼いっぱいという形容が相応しいバケツサイズの量であり、食べる前からおなかいっぱいになりそうです。スープは「蔭山樓(かげやまろう)」のような淡い系統の鶏白湯ではなく、かなり濃いめの醤油ベースです。
餡に隠れて見えていませんでしたが、麺の量もかなりのもので、一般的なラーメン屋の大盛よりもまだまだ多く感じます。
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なんと、オマケで小さな麻婆丼もついてきました。丼の上澄みは麻婆丼として頂き、白米部分はスープにぶち込みおじやとして楽しみます。ちなみに周りを見渡すと、ラーメン的なセットでない方には、これまた旨そうなスープが付随しており、何を注文しても必ず満腹にして帰すという決意めいたものを感じました。
デザートに杏仁豆腐にコーヒーもついてきました。以上を食べ、お会計は1,980円。ちなみに今回注文した「フカヒレ入りスープそば」は最高値のものであり、その他のランチメニューは1,200円が最多価格帯。これだけ食べてこの支払金額は大そうお値打ち。円卓のみんなたちはそれぞれバラバラのものを注文していたのですが、そのどれもが見るからに美味しそう。しばらく通って全種類制覇を目指したいところです。
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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 飄香/麻布十番 ←十番のランチではトップクラス
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン
本場志向で日本人の味覚に忖度しない中華料理が食べたいかた必読の書。東京の、中国人が中国人を相手にしている飲食店ばかりが取り上げられています。客に日本人は殆どいないのですが、コロナ禍で海外に行けない今、ある意味では海外旅行と同じ体験ができる裏技が盛りだくさん。