沖縄きっての歓楽街、松山にオープンした「中華 知花(CHIBANA)」。沖縄には気軽な中華料理店は多いのですが、いわゆる高級中華は珍しく、ホテルを除いては当店と絶対に許せない「姚姚中華廣場(ヤオヤオ)」ぐらいしか存じ上げません。
店内はカウンターが8席のみ。松山はすぐそこなので、ウォータービジネスの同伴客が多く、客層については思うところがありました。心を乱されたくない方は多数派を握る人数で訪れたほうが良いでしょう。それが民主主義というものです。
知花治樹シェフは沖縄県出身。東京の「目黒雅叙園」や「飄香(ピャオシャン)」、「芝蘭(チーラン)」等で腕を磨き、地元に戻って当店を開業。
残ったソースに茹でたての水餃子を投入。豊富な肉汁にモチモチとした皮。そのままで美味しいのに先のソースが加わり最強オブ最強です。
アグー豚の黒酢酢豚。豚肉の甘味とキンカンの甘味が溶け合い美味しい。黒酢のソースも鷹揚な味わいであり、お餅に塗りたくって余すところなく食べ尽くしました。
いちごシャーベット。滑らかな口当たりで美味。なのですが、濃厚すぎる面もあり、これではお口直しとして機能しないおそれもあります。
フカヒレはカニミソのソースで。これはもう、どうやったって美味しいですね。個人的には土っぽい風味の活きたカリフラワーに心を奪われました。
イワシの春巻き。イワシのメタリックな味わいを香り高くバリっと揚げ切り、頑強な旨さです。脇に添えられた大根餅も上品な美味しさ。アグー豚の黒酢酢豚。豚肉の甘味とキンカンの甘味が溶け合い美味しい。黒酢のソースも鷹揚な味わいであり、お餅に塗りたくって余すところなく食べ尽くしました。
いちごシャーベット。滑らかな口当たりで美味。なのですが、濃厚すぎる面もあり、これではお口直しとして機能しないおそれもあります。
麻婆には白米。目の前で炊かれたばかりであり、先の麻婆と合わせて美味しくないわけがありません。
お腹に余裕があればということで、汁なし担々麺をお出し頂けました。モチモチとした麺で美味しい。肉は雑なミンチではなく恐らく手切りであり、高級中華料理店たる矜持を感じます。
デザートは杏仁豆腐に紅芋の胡麻団子。やはり目の前での揚げたてアツアツであり、胡麻の香ばしさとイモの上品な甘さを楽しみます。
お会計はひとりあたり1.5万円。沖縄での夕食としては思いのほか高くつきましたが、料理だけなら1.1万円であり、同クオリティのコース料理を東京で食べることを考えれば割安です。那覇では珍しい業態なので、同伴客を中心にヒットしそう。そのため冒頭記した通り、強すぎる香水の匂いに心を乱されたくない方は多数派を握る人数で訪れましょう。何なら貸し切りだ。
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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
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