うどん文化圏の京都において、蕎麦を主力として権勢をふるう「蕎麦の実 よしむら」。嵐山に本店を構えるよしむらグループの一員であり、ランチタイムは1時間近く待つこともあるそうです。私は関西ではうどんばっかり食べているので、京都で蕎麦を食べるのは生まれて初めてかもしれません。
1階の清潔な蕎麦打ちルームを横目に2階にあがると、町屋を改装した風情ある空間が広がります。純粋に蕎麦だけを食べているゲストも居れば、居酒屋使いしてワイワイやってるグループもあり、地元に愛されているのがよくわかります。
私はおろしの海老天そばを注文。中々の大きさの海老天が2本入って1,380円というのはお値打ちです。蕎麦の量も結構多く、普通の食欲の女の子であればコレだけでお腹いっぱいになるかもしれません。蕎麦は全て国産で、全国の生産者から収穫したてのものを仕入れ、毎日剥きたての新鮮なそばの実を石臼で挽いているそうです。麺の太さを選ぶことができ、私は「太切り」でお願いしたのですが、きしめんのような造形で蕎麦の風味が強くコシまであるという、独創的な蕎麦に感じました。
「そば屋の夜ご飯セット」と称して単品のそばにプラス640円でサラダ・丼・漬物が付きます。こちらはサラダですが、四捨五入すると湯葉ではないかというほど湯葉が盛られており、またそばの実のカリカリ感も食べて楽しい。
丼は色々から選べて天丼もあったのですが、蕎麦が海老天なので親子丼をチョイス。これはまあ、普通に美味しい親子丼ですね。極度の海老好きとしては素直に天丼にしておけばよかったかもしれません。お漬物が美味しく、高級日本料理店で供されるものと同等の美味しさ。次に居酒屋使いした際は必ずお漬物を単品で注文しようと心に決めた瞬間です。
以上を食べ2千円。蕎麦という料理は高くて量が少ないことが殆どですが、当店のそれはボリューム満点でリーズナブルな価格設定。蕎麦のテイストも独特で、私はとても満足しました。京都で麺類といえば私はどうしても「山元麺蔵 (やまもとめんぞう)」に足が向いてしまうのですが、なかなか蕎麦も悪くないじゃないかと未開の地を発見した気分にさせてもらえたディナーでした。
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