極彩色の店内。厨房を取り囲むカウンター席にテーブル席がいくつかで、椅子はアジアの屋台のようなプラスチック製のものであり、独特の居心地の良さがあります。野郎ばかりの職場ですが皆感じが良く、人懐っこい雰囲気の接客です。
料理は中華を中心に、ベトナム、インドネシア、タイ、韓国、シンガポールなんでもござれ。500円以下の小皿料理が中心で、気軽に色々と楽しむことができます。他方、料理に比べるとドリンクは割高感があり、世の中上手くできています。
最初に一気に沢山注文したのですが、いきなり揚げ物がやって来ました。もうちょっと食べる順番ってもんがあるやろですが、このファーストインパクトが最適解。何でも「辣子鶏(ラーズーチー)」という料理だそうで、細かい鶏肉の唐揚げを大量の唐辛子や花椒で炒めたもの。ビールの消費が加速します。
「ガドガド」と呼ばれるインドネシアのサラダ。モヤシやキャベツが主体でラーメン二郎の上の部分風なのですが、甘辛いピーナッツソースがたっぷりと注ぎ込まれており、サラダながらピーナッツバターのようなコッテリとした味わいです。
大根餅に炒めたお野菜をトッピングしたもの。正式な料理名は不明ですが、大根餅のミッチャリとした口あたりにシャキっとしたモヤシの歯ざわり。ニラの香りも心地よく食欲を刺激します。
海老焼売が抜群に美味しい。トップを飾るものだけでなく、タネにもふんだんに海老が練り込まれており、これ1粒だけに相当量の海老が用いられていることでしょう。
キャベツは湖南省風に炒めます。唐辛子とニンニクが多用されており、ただのキャベツながらかなりの存在感があります。コクを補強するためにところどころ豚肉が見え隠れするのも嬉しい限り。
チンゲンサイはXO醤で炒めます。素朴なチンゲンサイの味覚にXO醤の複雑な旨味がよく合う。野菜料理とは思えぬ強い印象を残すひと皿です。
焼餃子は肉汁が凄くてヤバい的な紹介だったのですが、小籠包育ちの私にとってはお茶の子さいさいであり、平たく言うと期待外れでした。同じ290円であることを考えると先の海老焼売の圧勝である。
本場のホイコーローということで、日本のそれとは似ても似つかない料理が出て来ました。何でもキャベツと甘ったるい味噌を用いるのは日本における魔改造だそうで、本来は香りの強い葉ニンニクと共に豆板醤で炒めるようです。とにかく味が濃く、ビールがいくらあっても足りません。
以上をふたりでシェアし、軽く飲んでお会計はひとりあたり3千円ほど。アジア各国の色んな料理をあれこれ楽しむことができ、手間を考えると大変リーズナブルでしょう。大勢で訪れ気になる料理を片っ端から頼みながらワイワイやるのが吉。もちろんホテル中華のような繊細な調味は皆無であり、全ては人工的で暴力的。帰宅後は死ぬほど喉が渇くのでご注意を。
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