目黒駅から歩いて5分ほど、人気のうどん屋「こんぴら茶屋」のすぐ近くにある「ピッツェリア&トラットリア ゴンゾ(Pizzeria&Trattoria GONZO)」。「大衆ビストロジル」や「酒場シナトラ」などを手掛ける株式会社ジリオンの経営です。ゴンゾとしては自由が丘にも支店があります。
店内は広く50席以上はありそうです。カウンター席とテーブル席があり、天気の良い日であればテラス席も気持ち良さそう。一方で、ランチタイムは詰め詰めのキツキツに客を入れる傾向にあり、キッチリ予約を入れて訪れる金払いが良い客であっても(我々のことだ)、激ショボい席に案内するのは少し残念です。
イタリアのビールで乾杯。イタリアンのカジュアルなチェーン店と思いきや、お得なランチメニューという概念は存在せず、通しでグランドメニューのみの提供です。ランチ1,380円でミニサラダとピザのセット、みたいなお店だと客層が荒れるので、これはこれでありよりのありかもしれません。
タコとカブのマリネ。え、美味しい。先ほど記した通り、イタリアンのカジュアルなチェーン店と思いこんで雑にお邪魔しましたが、これは中々にきちんとしたお店かもしれないと背筋を伸ばします。カブの柔らかな甘味とタコのクニクニ感が良く合う。
マッシュルームのサラダには削ったチーズがどっさり。雪山のような迫力があり、羊乳特有のコッテリとした旨味と塩気を堪能しました。バルサミコ主体(?)のドレッシングも秀逸で、前日のランチのマッシュルームのサラダで嫌な思いをした身に、染み入るように美味しい。カラマリ。イカが高温でバキっと揚がっており、スナックのようにパクパクと食べ進めることができます。ボトルの白ワインを注文だ!
ピッツァはビスマルクを注文。石釜で作る薪焼きのナポリスタイルであり、「カジュアルなチェーン店」とナメてかかって申し訳ありませんでした。卵黄の濃厚な天然ソースにトロトロチーズが堪らない組み合わせ。
炭火焼きの肉料理も自慢とのことで、イノシシを注文。まさかランチからこんなに豪快な肉を愉しめるとは。ガッチリと逞しい歯ざわりに猛々しい赤身の味わい。赤ワインを注文だ!
以上を2人で食べ、結構飲んでお会計はひとりあたり1万円弱。ただしこれは完全に外れ値であり、ピッツァやパスタ主体のシンプルな食事であれば2千円程に落ち着くでしょう。飲み放題付きのコース料理は5,500円~だそうで、会社の飲み会などでも活躍しそう。かなり気に入ったので、次回は系列店の「大衆ビストロジル」にお邪魔したいと思います。
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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。