Bistro Caniche（ビストロカニッシュ）／目黒

目黒駅から徒歩10分ほどの住宅街にある「Bistro Caniche（ビストロカニッシュ）」がミシュランではビブグルマンを獲得。以前はビストロの「モルソー（morceau）」が入居していた場所であり、私の愛する「サエキ飯店」の近くと言えばわかりやすいでしょうか。
店内はカウンター7-8席にテーブル席がいくつかで、トータルで20席といったところ。丁度いいサイズ感なのですが、客の入りは3割程度だというのに妙に皿出しが遅く、どうにも間が持ちませんでした。
ビールは900円にワインはグラスで千円強～、ボトルだと6-7千円あたりが最多価格帯のようです。料理のひと皿ひと皿は高くないのですが量が少ないため、総体的にアルコールのほうがお値打ちに感じてしまいました。
アミューズにちょっと塗って食べる系がでるのですが、テーブルチャージを取る割には貧相なお口取りです。別に千円でも2千円でも取っていいから、もう少しまともなものを出して欲しい。
我々はアラカルトで注文し、取り分けてお持ち頂けます。こちらは色々な葉っぱを用いたサラダであり、マダイのマリネがトッピングされています。中々の食べ応えでアミューズの失策から多少の盛り返しを見せてくれます。
珍しくエゾジカのテリーヌが置いてあったので注文。しかしながらジビエのクセつよつよな部分が悪目立ちしており、やはりエゾジカのような食材はガガっと焼いてメインで食べた方が良かったかもしれません。量も少なく値段も高い。
パンは地味オブ地味。濃いソースがたっぷりという芸風でもないので、素朴なパンでは少し物足りなさを感じました。
スペシャリテのブイヤベース。2人前で5千円であり、写真は1人前に取り分けてもらったもの。味は確かに美味しいのですが、2,500円は高杉です。量も少なく2人前で2,500円ぐらいが妥当に感じる。加えて、残ったスープで（ゴハンをぶち込むだけの）リゾットにしてもらうにはプラス千円とのことであり、さすがにそれは回避しました。
全然物足りないのでバロティーヌも注文するのですが、やはり量が少ない。これはもう、少量多皿のレストランのうちの1皿程度のサイズ感です。当店のシェフは小食なのかもしれません。腹4分目ぐらいに全然足りないのですが調理の手も遅いことを鑑みて、ここで打ち切って退店。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり1万円弱。絶対額だけを見ると高くは無いのですが、仮に私が欲望の赴くままに食べたとすると2万円は超えるでしょうから、結果として割高です。客の入りは半分以下だというのに妙に皿出しが遅いのも謎。ちょっと手の込んだ料理が出るワインバーといった位置づけで、酒をメインに訪れるべきお店なのかもしれません。

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