名古屋駅から歩いて十数分の場所にある「オステリア ラ・マンテ 本店 (Osteria L’amante)」。食べログでは百名店に選出。軒先はマンションの駐車場か何かで車がズラっと並んでおり、写真が上手く取れないので一休公式ページから引用しました。
店内は大変広く80席近くあるのではなかろうか。ホールのみんなたちの感じは良いのですが作業量に見合った配員でなく常時てんてこまい。店内の至る所で「すいませーん」と店員を呼びつける声が聞こえてくるのがロマンティックさに欠けます。
お酒は高くはないのですが量も少ない。ところで私はソロで訪れカウンター席にご案内頂いたのですが、隊長みたいな料理人が他のスタッフに対して怒り狂っており大変気まずい。食材の数量を間違えたか何かでガンギレ状態で、こっちまで怒られている気分になります。たいへん居心地が悪く、食事どころではありませんでした。
お口取りは百合根のスープ。なのですが、ヘンにヌルく美味しくありません。しかしながら受け皿はきちんと温められており謎。ちぐはぐな運用です。
前菜盛り合わせもスーパーの総菜風の料理をそれっぽく盛り付けただけであり、全く美味しくありません。「アル・ケッチァーノ(Al che-cciano)」を彷彿とさせる。客の目の前でスタッフを大声で叱り飛ばす前に、自身が提供する料理にきちんと向き合ったほうが良いでしょう。
パスタは白身魚とゴボウを用いたトマトソースものなのですが、料理好きの大学生のような味わいであり凡庸です。
パンは激マズく、コンビニの食パンを食べているかのようです。素のままで食べるにはキツいのでオリーブオイルを求めるのですが、10グラム50円(税込)とツルセコな運用でした。
メインのブリ。こちらも不味くはないのですが家庭料理の延長であり、私でも作れます。何なら私好みにカスタマイズできるので、私が私に向けて作ったほうが私は美味しく感じるでしょう。なんか私、私、私って書き過ぎですね。自分のことが大好きみたいでキモいですね、私。
デザートも甘味はあるのですがコンビニのスイーツをそれっぽく盛り付けような味わいであり、全然美味しくなかった。お茶にはコーヒーフレッシュ(植物性油脂食品)が添えられ、そのあたり拘りがないのでしょう。お会計は3千円強。美味しくはありませんが、この皿数で3千円かそこらというのはまあそんなもんかもしれません。食べログ百名店の選出基準とは何かを深く考えたランチでした。
ところでお会計につき、クレジットカードの利用は5千円以上からとのことで、これは普通にカード会社の規約違反だと思います。また冒頭怒られていたスタッフがレジを対応してくれたのですが、ぜんぜん間違った金額を請求されたのでその誤りを指摘すると「そんなことはないはずです」と反論されました。きみが怒られるのはこういうところだ。
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