最初は「阜杭豆漿」という台北でトップクラスに有名な豆漿屋に向かったのですが、冗談抜きで500人ぐらい並んでいたので諦めて、代わりに中正記念堂駅近くの「鼎元豆漿(ディンユァンドゥジャン)」へ。こちらは平日10時の到着だったのですが行列は無く、店内席も6-7割の入りといったところでした。
店内は入って奥がイートイン向けのカウンター、手前がテイクアウト用のカウンターです。行列時は並ぶところを間違えないように気を付けましょう。日本語も英語も通じませんが、日本人向けのオーダーシート(ラミネート加工されたメニュー表)はあるので、過度に心配する必要はありません。
オーダーシートを渡すと学食よろしくその場で料理を用意してくれます。小籠包は注文が入ってから蒸し始めるのか、番号札を渡されるのでテーブルに戻って待機。卓上にわかりやすいように置いておけば、出来上がり次第持って来てくれます。
豆漿には甘いのと甘くないのがあって、我々は甘くない方を選択。加えて玉子入りかナシかのチョイスもあり、人生は選択の連続である。料理そのものは沖縄の「ゆし豆腐」を濃厚にしたような食べ物であり、塩気はもちろん干しエビの旨味などもきいており美味しい。ちなみに玉子入りは茶碗蒸しのような風味が感じられ、玉子ナシだとより大豆の風味が際立つという印象です。
甘味もあります。こちらは「黒芝麻酥餅」で、黒ゴマをたっぷり用いた中華風デニッシュといったところ。(たぶん)バターを使用していないからか、欧米系のデニッシュに比べるとクドくなく、パクパクサクサクと食べ進めることができます。
以上を食べて合計で1,700円ほど。この量と質でひとりあたり千円を切るとは驚きの費用対効果です。旅行者としては冒頭に記した街いちばんの「阜杭豆漿」を訪れたいところですが、料理の性質的に美味しさがそう変わるものでは無いとも思うので、当店「鼎元豆漿(ディンユァンドゥジャン)」でも充分に満足できるでしょう。少なくとも私はとても楽しめたし、友人にも積極的におすすめしたい。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。