店内はカウンター席が10席ほどに小上がりが数卓。大将を中心にスタッフは皆、元気いっぱいであり、屋久島の下手な高級ホテルよりも余程ホスピタリティに溢れています。
飲み物は一般的な居酒屋の値付けであり、三岳を中心とした地元の焼酎も沢山。私は最初に「YAKUSHIMA CEDAR」という地ビール(厳密には発泡酒)を頂きます。醸造過程で杉のチップを漬け込んでいるそうで、なるほど仄かに杉の香りがします。
お通しはカボチャで作ったポテサラでしょうか。悪くないのですが、他のゲストには全然違うお通しが出ており、それなら選択制にして欲しかったなというお気持ちです。
海鮮サラダ。これはもう、サラダというよりも海鮮そのものであり、この盛り付けの激しさで1,500円というのは破格の値付けでしょう。自炊するよりも安い。何でも当店の店主は漁業関係者でもあり、その辺のネタ元はあげぽよらしいです。地魚のあら煮。この日のアラはマダイとカンパチであり、そのいずれもが爆盛りサイズでやってきます。これは、すごい。4-5人で食べてちょうど良いサイズ感であり、近くのおひとりさまのオッチャンはこれだけ食べてギブって帰っていました。
地魚刺身盛り合わせ。1人前は1,500円で、我々は「並」の2,800円でオーダー。配膳されてその気風の良さに興奮し、あろうことか写真を撮り忘れてしまいました。なので誰かのインスタの投稿を引用します。恐らくこれは1人前でしょう。
〆はもちろん「お茶漬け」。どこがお茶漬けやねんと突っ込みたくなる〆のお食事であり、山盛りの刺身にヒタヒタに注がれた魚介類のスープに悶絶。これで700円は奇跡。ネット上の情報によると予約分で売り切れてしまうこともあるそうなので、予約時に確認しておくと良いでしょう。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり5千円ほど。これはもう、小躍りしたくなるほどの費用対効果の良さですね。屋久島のホテルの食事はどこまで行ってもホテル味であり、高いだけで納得できないことが多いので、いっそ素泊まりで夜は地元の飲み屋街に繰り出すのが吉。オススメです。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。