ロイヤルホスト 鹿児島空港店(Royal Host)

私のロイヤルホストへの愛情はかなりのもので、ファーストクラスでの食事なんかよりも数段美味しいと考えているのですが、さすがに旅行先の空港における食事には利用せず、地場の企業が提供する郷土料理を積極的に楽しむことにしています。
そのつもりだったのですが、ここ鹿児島空港店には「おすすめご当地メニュー」なるものが存在し、上手そうなトンカツの写真がズラリ。ご丁寧に鹿児島産の焼酎までオンリストされており、これはお邪魔せずにはいられません。
店内は広く100席以上はあるでしょう。おひとりさまでも気兼ねなく座ることができるカウンター席にテーブル席、ソファ席、ボックスシートと空港の中とは考えられないほど豊かな空間使いです。

ちなみに当店は2021年夏にオープンしたばかりであり、空港内出店としては羽田・那覇・広島に続いて4店舗目だそうです。営業時間は長く、早朝から最終便まで営業しているのが便利。
トンカツに突入する前に、まずはお野菜で内臓を落ち着けます。コチラは「アボカド&シュリンプサラダ」。葉物野菜の味わいは凡庸ですがアボカドの熟度は完璧であり、きちんとエビも入っています。この一皿が500円かそこらで出せるのだから大したものです。
こちらは「ケールサラダ」。細かく刻まれたケールは奥行きのある味わいであり、その上で独特の嫌な苦みは感じさせません。ピーナッツオイルの風味も心地よく、「クリスプ サラダ ワークス(CRISP SALAD WORKS)」に迫る美味しさです。
真打登場、「おすすめご当地メニュー」の「鹿児島県産うんまか豚のカツカレー」。1,848円です。大人の手のひらほどはありそうな大きなカツと、ラグビーボール状のライスの盛り付けに心躍ります。
カツは町の専門店の平均値を軽々超えてくるクオリティであり、話題の「ちよ松」なんかよりも数段上の美味しさです。ルーは玉ねぎの甘味が支配的であり、万人受けする円みのある味わいです。
連れは「鹿児島県産うんまか豚のロースかつ御前」を注文。1,980円です。カツはカツカレーと同一のものでしょうか。ひと切れ交換こしましたが変わらず美味しかった。
ご当地メニューのカツを絡めた定食はいずれも2千円近くを要し、定食としては中々の価格設定ですが、空港内のレストランでこれだけのクオリティを楽しめるのだから満足度は高い。オニオングラタンスープから始まるコース仕立てとはまた異なる方向性であり、ロイヤルホストの新たな一面を垣間見たディナーでした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。