目黒駅と学芸大学駅の間、目黒通り沿いにある「ステーキハウス リベラ(Ribera Steakhouse)」。エクステリアは派手派手で、メキシコカラーと外国人プロレスラーの写真が目印。五反田が本店で目黒は2号店です。食べログでは百名店に選出されています。
ちなみに当店は先日Youtubeの「しのけん大食い」チャンネルで「大食いチャレンジメニュー」に挑戦したところ色々あってチャレンジ失敗となってしまい、その結果お店側が炎上してしまいました。今回はその事後検証として怖いもの見たさでの訪問です。最盛期には数十人の行列を作ったステーキの聖地ですが、私は平日19時過ぎに訪れ並ばずに入店することができました。軒先には呼び込みの店員がいたぐらいです。店内は木を基調とした山小屋風の内装で、ビッグサンダーマウンテンのような音楽が流れています。1-2人での訪問の場合はカウンター席、グループの場合はテーブル席へと案内されます。
当店を特徴づけるのはプロレスラーを中心とした格闘技勢の気配です。伝説のプロレスラー、ブルーザー・ブロディがリベラを大いに気に入り、「日本に行くならリベラに行け」とレスラー仲間に流行らせたことがきっかけとなり、wikipediaでは「初来日した外国人レスラーが東京滞在時に同店を訪れる事が一種の通過儀礼ともされている」と記されています。wikiに専用ページがある飲食店ってすごい。私は名物の「1ポンドステーキ」を注文。ライスが付いて3,800円です。肉を焼く前に計量し微調整カットしていたので間違いなく450gでしょう。厨房での調理はサッサッと両面を焼く程度ですが、チンチコチンに熱された鉄板で供されるため、余熱で徐々に火を通していく仕組みです。
お肉は所謂「熟成肉」であり、赤身の旨味を前面に押し出したステーキです。なるほど確かに美味しいのですが、3,800円も出せばそれなりに美味しくて当たり前だよなあというお気持ちです。焼き台に焦げが残っているのか独特の苦味も気になりました。
オリジナルのステーキソースは醤油ベースの味覚であり、玉ねぎとニンニクの風味が支配的です。やはりこちらにも苦味が感じられ、繊細さの欠片も無い暴力的な味わいであるため好き嫌いは分かれるところでしょう。
ライスは半分でオーダー。味は一般的な定食屋のそれと大差ありません。大盛はプラス200円ですが、半分にしても特に値引きはありません。
味はそれなりに美味しいですが割高に感じました。「やっぱりステーキ」などチェーン系ステーキの3倍の価格を取るのであればもう少し頑張って欲しいところ。同じ予算感であれば千駄ヶ谷「CHACOあめみや」のほうが満足度は高いでしょう。
また、基本的に清潔感の無いお店であり、ノーマスクの料理人が素手で現金や領収書・ボールペン・電話・スマホを扱いつつ、その手を洗うことのないまま生野菜を盛り付けたり生肉を触ったりしているのが気になりました。私は潔癖症気味なので、そのあたりも無理でした。
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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
- サエキ飯店 ←食堂系中華の最高峰。
- レストランユニック(restaurant unique) ←ジビエが自慢。
- クロデグルメ(Clos Des Gourmets) ←1万円でお釣りが来るミラクルなフランス料理店
- 立飲ビストロシン サンテ(SHIN Sante) ←普段使いの最高峰。
- 手づかみDining 東京ハンズ(Tokyo Hands) ←大好きだ愛してる。
- リナシメント(RINASCIMENTO) ←前菜の盛合せ。ぐわー!なんだこりゃ!
- 和創作 太(わそうさく た) ←これをお買い得と言わずして何と呼べば良いのでしょうか。
- 鳥しき ←焼鳥界のレジェンド。
- LAND(ランド) ←目黒のカレーはコチラでキマリ。
- 薬膳スープカレーシャナイア(Shania) ←でもスープカレーならこっち。
- 支那ソバ かづ屋 ←下手な中華料理屋に行くよりも余程上質。ワンタンメンはマスト。
- 鶏そば きび ←まるで上質な水炊き屋のような味わい。
- とんき ←80年の歴史は伊達じゃない。
- タイ料理 みもっと ←ここはガチでやばたにえん。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。