ミナミにはお好み焼きの名店が綺羅星の如く連なりますが、千日前通りから脇道に入ってすぐの「おかる」も大人気店のうちのひとつ。1946年の老舗であり、営業時間帯は常に行列しています。
店内は50席以上はあるでしょうか、4人がけのボックスシートが多数並び、思いのほか大箱です。1人で1ボックス占領でも嫌がられることはなく、思いのほか1人客が多いのが特徴的です。
飲み物が安く、ソフトドリンクは300円程度、アルコールであっても500円かそこらです。とは言えジャンジャン飲んで大宴会、といった雰囲気のゲストは少なく感じました。お好み焼き屋には珍しく焼鳥がありました。タレがソース調というか何と言うか不思議な配合で、焼鳥というよりも何か別の食べ物を食べているような気がします。
牛串カツは3本で390円。油とソースがコッテリでジャンキーな味覚。1本100円かそこらという意味では悪くないディールです。
明石焼きは10個入りで600円。タコ焼き器で造っているのか一般的な明石焼きよりもサイズは小さく硬めの仕上がり。専門店のそれに比べると一風変わった仕様に感じました。
お好み焼きはバイトのニイチャンが目の前の鉄板で焼いてくれます。その工程が少し変わっていて、途中でお好み焼きにフタをして蒸し焼きにしてしまいます。その甲斐あってかどことなくフンワリとした食感が増した気がします。
仕上げに当店名物のマヨアート。私にはビリケンさん。隣のテーブルのギャルにはスヌーピー、向こうのテーブルのオッチャンには大阪城と、客のイメージに合わせて絵柄を変えているのかもしれません。知らんけど。
蒸し焼きの工程由来でフワっと感が出るとは既に述べましたが、キャベツもかなり細かく刻み込まれており、とろろの量もたっぷりで口当たりが良いです。具材には豚肉と牡蠣をチョイス。ありそうで無い組み合わせを堪能しました。お好み焼きや焼きそばは千円を切り、ツマミ類も500円かそこらと大変良心的な価格設定。「福太郎」や「美津の(みづの)」とはまた違った方向性のお好み焼きなので、ハシゴして食べ比べるのも良いでしょう。大箱で回転が速く、人気店の割に待ち時間が少ないのも良かったです。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。