フエレストラン(Hue Restaurant)/バーディン区(ハノイ)

日本大使館近くのエリアであり、日本人が多く住むあたりに位置する「フエレストラン(Hue Restaurant)」。店名の通り古都フエの料理を主力とするレストランですが、日本食レストラン「花ゆき」の系列でもあるため、お造りなどの日本食もいくらか用意されています。
我々は2階へと案内されましたが、何階建てなんだろう、かなりの大箱です。宴会も可能な個室もあるようで、駐在員が日本からのゲストをお迎えする際に使われることが多いそう。そういえばメニューにも日本語表記が多かった。
せっかくなのでメニューにあったフエのビールを注文するのですが、「今は置いていない」とのことで、王道のサイゴンビールに落ち着きました。グラスはタイガービール(シンガポールのもの)であり、そのあたりにあまり拘りの無いお店のようです。
まずはフエの蒸し物の盛り合わせ的なひと皿を注文。エビが入っているのは嬉しいのですが、何だかブヨブヨした生地が取り巻いており美味しくない。これはフエ料理だからかなのか、当店の責任なのか、私の好みなのかは不明です。
こちらもフエ料理でしょうか、大量のシジミを炒めたもの。いわゆるシジミの風味がギュっと凝縮されており美味。お酒が進む逸品です。
「エビのナントカ餅」的なものを注文したのですが、あれ?これ冒頭のやつに含まれてたやつやん。スタッフのひと、日本語できるなら教えてくれてもいいのに。
こちらは「Bánh khoái(バイン・コアイ)」と言って、ベトナム風お好み焼きである「バインセオ」の中部地域バージョンです。皮のビラビラの面積が小さいのが中部流なのでしょうか、いずれにせよあまり美味しくありません。「Quán Ăn Ngon(クアン アン ゴン)」のそれのほうが数段レベルは上でしょう。
なんだか全然美味しくないなあと心が閉じかけてきたので、エビとアスパラの炒め物を注文。もはやフエ料理はおろかベトナム料理かすら怪しいひと皿ですが、ニンニクと塩気がきいて、さすがに美味しかった。
なるほど全世界的にベーシックな料理を注文すれば良いのかと判断の上、揚げ春巻きを注文。しかしながらこれは挽肉が詰まっただけの代物であり、こういう料理なのか手抜きなのか全然美味しくなかった。
以上を食べ、軽く飲んでひとりあたり2-3千円といったところ。日本で飲み食いすることに比べたら割安ですが、それにしても微妙オブ微妙な味わいでした。モンスーンカフェの料理のほうが私は好き。駐在員や出張者になぜwhy人気なのか理解に苦しんだ夜でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。