秋田駅から歩いて5-6分の場所にある「炭火焼肉 久(きゅう)」。2019年にオープンしたばかりなのですが、拘り抜いた焼肉スタイルが耳目を集め、あっという間に食べログではブロンズメダルを獲得し、百名店への入選を果たしました。
我々は上記の情報を全く知らずグーグルマップで適当に見つけて予約ナシで訪れたのですが、土曜日のランチタイムであっても店内は予約でいっぱい。テラス席であれば案内可能とのことだったのでそれに応じると、何だ、君、一体、素晴らしい状況じゃないですか。
ランチセットにはソフトドリンクが1杯付いてきます。お冷もジャンジャン注いでくれ、あまり酒で儲けようという気は無いのかもしれません。なお、ディナータイムであればコースメニューにプラス3千円で飲み放題を付けることができるそうです。ランチセットとは別にアラカルトで追加注文したキムチ。韓国人直伝の自家製のものであり、それほど辛くはなく、その代わりに深い旨味が支配的です。味は良いだけに、もう少し量が多いと尚うれしい。
肉がやってきました。一番人気の「上久ランチ」の肉1人前であり、なんと2,300円です。先のサラダや小鉢、ライスやスープなどが付いてこの値段とはちょっと信じがたい。お肉は日替わりで、この日は鹿角ポーク(地元のブランド豚)に比内地鶏、秋田牛のハツにカイノミにカルビだったっけな。都心のふざけた焼肉屋であればこれ1皿で1万円は超えそうな質および量です。
火元は備長炭で、柔らかい熱でじっくりと火を通していきます。牛肉の美味しさは期待通りですが、豚肉や鶏肉までバリ旨い。タレも程よく甘くフルーティーで、何でも地元の老舗の酒屋から仕入れる醤油を用いているそうです。
お米は美郷町のあきたこまち。程よい弾力と粘りがあり、焼肉屋のライスとしては完璧な美味しさです。スタッフの方々のテーブルウォッチも丁寧で、「おかわりいかがですか?どうですか?」とテラス席まで何度も足を運んで下さいました。
「ハラミランチ」は卵黄と合わせてすき焼き風に頂きます。これはもう悪魔的な美味しさですね。あまりの旨さに随喜の涙を流してしまいます。ランチセット2種類にキムチを付けて、合計で6,200円。ひとりあたり3千円強という奇跡の支払い金額でした。量もひとりあたり200グラム以上は食べてるんじゃないかなあ、しっかり食べて満腹じゃという食後感です。
これはもう、土曜の昼から予約でいっぱいというのも納得のお店です。「ろばたやき山ろく」を惹起させる高揚感。次回は夜に訪れて、ハチャメチャに注文しまくって飲み放題まで付けちゃおうっと。それでもひとり1万円かそこらで済んじゃうんだろうな。
- ろばたやき山ろく/山鹿市(熊本) ←熊本の奇跡
- 炭火焼肉 久(きゅう)/秋田駅 ←秋田の奇跡
- 焼肉江畑(えばた)/ 北野白梅町(京都) ←牛肉文化圏京都における代表的焼肉屋
- 静龍苑(せいりゅうえん)/清澄白河 ←ベスト・ヤキニク・レストラン
- 焼肉いぶさな/参宮橋 ←味も値段も最高峰
- カウンター焼肉専門 焼肉おおにし/恵比寿 ←核心を突きっぱなし
- 肉匠堀越/西麻布 ←世界で最も白トリュフを食べた漢
- 王十里(オージュリ)/銀座 ←銀座で焼肉ならいつもココ
- 炭火焼肉 やまもと/石垣島 ←個人的に世界で最もリーズナブルな焼肉屋
- 牛蔵/富士見台 ←個人的に世界で2番目にリーズナブルな焼肉屋
- やさい村大地/赤坂 ←胃の8割方を占めるのは野菜
- 金竜山/白金高輪 ←食べログ焼肉1位4.37、その座席は数ヶ月先まで争奪戦
- 龍苑(りゅうえん)/川崎 ←普段使いの焼肉という意味では最高峰の美味しさ並びに費用対効果
寺門ジモン監督の焼肉映画。焼肉文化についてここまでシリアスに描けているのは監督の焼肉に対する並々ならぬ拘りに因るのでしょう。焼肉業界の有名店や有名人も沢山登場するので、焼肉通を標榜するのであれば必修科目の1本です。