薔薇亭(ばらてい)/下通(熊本)

熊本出身の友人に「家族で行くごちそうって言ったら何処だった?」と尋ねると、すぐに返ってきたお店がココ「薔薇亭(ばらてい)」。1980年創業の歴史あるお店であり、ワンピースの尾田栄一郎がバイトしていたお店としても有名です(ワンピースに「バラティエ」という海上レストランが登場しています)。
店内は全て個室であり、各部屋ごとに料理人が配置され目の前のゲストに調理してくれるという、銀座「USHIGORO S(うしごろエス)」も真っ青の贅沢なシステムです。なるほどこれは親族での宴会にもぴったりですな。
飲み物の価格設定は良心的で、そのへんの居酒屋の値付けに毛が生えた程度です。県外客である我々は折角なので熊本のシャルドネを注文。ここ数年は欧米系のワインの値上がりが精神的にキツいので積極的に日本ワインを飲むようにしています。
我々は「薔薇亭Aコース」を注文。12,650円です。前菜は数種類から選択することができ、やはり県外客である我々は馬刺しを注文。これがびっくりするほど分厚く量が多く、上質なローストビーフを食べているかのような心地よさです。
こちらは魚を焼いたやつなのですが、可もなく不可もなくゴルディロックス相場といったところです。
天草産のアワビのステーキ。シンプルにバター炒めで頂いたり、暴力的な量のニンニクを纏わせたりと、嬌声が上がる瞬間です。
メインの「特選黒毛和牛ヒレ肉」。結構な量感で、これを2人で食べ切るという贅沢。
お肉だけでなく、脇を固める焼き野菜たちも美味しい。このクオリティの鉄板焼きを食べて東京の半分の支払い金額というのは尊い。リアリティショーであれば鎧を脱いでしまうかもしれません。
「サラダはレタス・トマト・豆腐のいずれになさいますか?」と問われたので豆腐をリクエストすると、言葉通り豆腐が出て来ました。あ、いや、これは別に普通に美味しいですが、これはサラダと呼ぶのでしょうか。もしかしたら熊本の方言なのかもしれません。
〆のお食事もチャーハン・おじや・素麺の3つからのチョイス。せっかく目の前に鉄板があるのでチャーハンをオーダー。躍動感あふれる調理であり、肉たっぷり卵たっぷりニンニクたっぷりの三拍子。鉄板焼き料理の締めくくりに相応しいひと品でした。
デザートにシンプルなバニラアイスでフィニッシュごちそうさまでした。

先に述べた通り「薔薇亭Aコース」が12,650円で、それに酒を加えてひとりあたり1.6万円といったところ。なるほど程よいゴージャス感とごちそう感であり、家族での集まりにちょうど良いポジションです。「ろばたやき山ろく」にせよ当店の馬・牛にせよ、熊本は肉類が旨いなあ。

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