京都市役所前駅から歩いて数分の場所にある「二条有恒(にじょうありつね)」。お店のコンセプトは「大人が楽しむ居酒屋」ですが、エクステリアや内装、料理人の佇まいなどいずれもビシっと決まっており、きちんとした割烹料理屋にお邪魔するつもりで訪れましょう。
店内はカウンターが7-8席に2名用テーブルと個室(写真は公式ウェブサイトより)。あまり大勢で訪れる雰囲気では無く、2-3人で訪れるのが良いでしょう。一方で、「30分後に2名で大丈夫ですか~?」のような電話も多く、意外にカジュアルに使っている方もいるようです。オトナです。
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京都はとにかく和食がリーズナブルですね。町全体の平均点が高いのはもちろん、費用対効果も良いことが多い。その文化に影響を受けてか、欧米系のレストランにも目が離せない魅力がある。
JR東海「そうだ京都、行こう。」20年間のポスターから写真・キャッチコピーを抜粋して一冊にまとめた本。京都の美しい写真と短いキャッチフレーズが面白く、こんなに簡潔な言葉で京都の社寺の魅力を表せるのかと思わず唸ってしまいます。
お通しが凝っていて、焼いた茄子にイチヂクと赤万願寺唐辛子を添え、黒ゴマのペーストで頂きます。黒ゴマのペーストがいいですねえ。見た目は和食なのですが不思議とフランス料理的な味覚を感じました。
まずはお造りを盛り合わせで頂きました。天然のタイに剣先イカ、マグロにハモ。天然のタイが抜群に美味しいですねえ。ギッチギチに弾力が跳ねており、噛みしめる程に上品な甘味を堪能することができます。
アジはなめろうにしてもらいました。トントントントントントントントントントントントントントントントンと神経症的なまでに細かく素材を叩いた後に控えめに調味。素材そのものの風味を活かした逸品です。タイが旨かったので、カマの部分を焼いてもらいました。焼き物は炭火でじっくりと火を通していくスタイルで、目の前で香りを放ちながらジュワジュワと焼き目がついていく様がいとをかし。どろっとしたタレで思いきりの良い調味でありお酒が大そう進みました。
カニクリームコロッケ。ふたつ並んでいますがこの日わたしはソロ活動に勤しんでおり、つまりひとりでふたつ頂いております。何しろ力が有り余っているんだ。
炭火焼きが良かったので、今度は地鶏を焼いてもらいました。むっちりと筋肉を感じさせる歯ざわりであり、繊維の一本一本から鶏の旨味が感じられます。皮目の部分のジューシーな脂を含め、焼鳥の専門店を凌駕する美味しさです。
地鶏のつくねも出て来ました。先のガッチリとした食感とは一転、滑らかにミンチされており繊細な味わい。卵黄を用いたソースも悪魔的な美味しさで、そろそろサカってきたかもしれません。
〆のお食事にびふかつサンドをオーダー。肉の旨味に脂の甘味、フルーティーなソースにパンの優しい糖分と、得も言われぬ美味しさです。カツサンドのカツは豚肉よりも牛肉のほうが向いているのではないか。そんな疑念が生じたひと皿でした。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計は1.5万円。東京の似たような店、例えば「麻布六角」などで同じ質・量を食せば倍は請求されることでしょう。料理は本格的な割烹のそれですが、お店の方も気さくな客あしらい含め居心地の良さは小料理屋といった印象。近所の「呑喜屋むね(のんきやむね)」もそうですが、京都にはこういったスタイルの佳店がたくさんあるなあ。
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京都はとにかく和食がリーズナブルですね。町全体の平均点が高いのはもちろん、費用対効果も良いことが多い。その文化に影響を受けてか、欧米系のレストランにも目が離せない魅力がある。
- 木山(きやま)/ 丸太町 ←マイ・ベスト・京都メシ。おひとりさまも大歓迎。
- にくの匠 三芳(みよし)/祇園 ←これは確かに匠だわ。確かに肉の匠だわ。
- 祇園にしかわ/祇園 ←今の東京は何かが狂っていると言わざるを得ない。
- CAINOYA (カイノヤ)/四条河原町 ←鹿児島で国内外のフーディーを集める店が京都に移転。
- Gibier MIYAMA(ジビエミヤマ)/祇園 ←ダークファンタジー。
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町 ←足し算の中華料理。
- 室町 和久傳(むろまちわくでん)/烏丸御池 ←やっぱり和久傳が好き。
- 田がわ/御幸町 ←幸村卒業。近い将来、星獲得間違いなしのリーズナブルな和食。
- 又吉/祇園 ←雰囲気のある街並みに溶け込む費用対効果抜群のお店。
- 末友/祇園 ←ミシュラン2ツ星。非の打ち所が無いお店。
- 祇園にし/祇園 ←こちらも非の打ち所のないお店。
- 十牛庵/高台寺 ←ひらまつが手がける和食店。ワインがめちゃめちゃ安い!
- レストランひらまつ 高台寺 ←立地や雰囲気が抜群。
- 祇園 呂色 (ぎおん ろいろ) ←円熟味を増した料理人は儲けよりもゲストの笑顔を直でゲットする方向に向かう。
- 呑喜屋むね(のんきやむね)/御所南 ←ここが私のアナザースカイ。
- 山元麺蔵 (やまもとめんぞう)/岡崎 ←私が世界で一番旨いと考えるうどん屋。