中国飯店(ちゅうごくはんてん)/六本木

六本木のど真ん中、六本木ヒルズ目の前にある「中国飯店(ちゅうごくはんてん)」。1973年開業と歴史は古く、食べログでは百名店に選出されています。正統派の上海料理店でありディナーの客単価は万単位なのですが、平日ランチタイムは千円かそこらから始まり狙い目です。 
100席を超える大箱であり、個室もたっぷり用意されています(写真は公式ウェブより)。中華風の高級感溢れる内装であり、スタッフの動きは日系の高級ホテルのように迅速で丁寧です。
コース料理やアラカルトでの注文も可能ですが、せっかく平日昼間に訪れたので「平日限定セットメニュー」の「そばセット」を注文。1,800円です。ディナーに比べると大変お値打ちなので入店までに場面で待ち順列が生じますが、ハコは大きく回転も悪くないので、10分も待てば入店できるでしょう。
「前菜二種盛り合わせ」は、あり?確かに二種ではありますが驚くべきサイズ感であり、全く食べた気がしません。賢明な読者の皆さんは「前菜二種盛り合わせ」には期待しないでいて下さい。
理論上は続いて点心がやって来るはずなのですが、いきなり本番の「五目入りあんかけスープそば」がやってきました。同タイミングでオーダーした周りのゲストに対しても似たような運用であり、てんてこまいのランチタイムには出来たものから提供するというスタイルなのかもしれません。
「五目入りあんかけスープそば」につき、八宝菜の具みたいな料理がたっぷり含まれており美味。中々の大きさの海老が気前よく用いられており、エビ好きには堪らない麺料理です。スープもシンプルではありますが骨格があってグッド。麺は悪くは無いのですが、スープや具材に比べると印象に乏しい味わいです。
そば中盤あたりで到着する「小籠包&豚肉入り春巻き」。春巻きがパリっと揚げたてて旨い。小籠包も王道の美味しさで専門店のそれに勝るとも劣らず。ただやはり「小籠包&豚肉入り春巻き」に取り組んでいる時間帯は麺が伸びてしまうので、そのあたりもう少し上手くやってくれると嬉しいのだけれど。
デザートはマンゴーの風味がする液体にグレープフルーツとタピオカが入ったもの。雑な中華料理屋であればカチカチの杏仁豆腐一辺倒の世界ですが、さすがは中国飯店と感じるちょっとした工夫です。

以上を食べて1,800円。この立地この空間この接客この質この量を考えれば破格と言って良い価格設定でしょう。中国飯店グループと言えば上海ガニがキラーコンテンツとして挙げられますが、どうしても値段が張ってしまうので、まずは当店のランチやセカンドラインの「紫玉蘭(しぎょくらん)」「倶楽湾(くらわん)」から始めてみると良いでしょう。オススメです。

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六本木は難しい街です。おっと思えるリーズナブルな店から、高くてギラギラしてるだけのハリボテのようなお店も多い。私が好きなお店は下記の通りです。
レストランの在り方に迫るというよりは、六本木の今にクローズアップした特集。ラグジュアリーで儚い夜の街へと誘うガイドブック。紙媒体は売り切れちゃうのでお早めに。