ヒルトンのラグジュアリーブランド「LXR Hotels & Resorts」がアジア太平洋地域に初進出。「ROKU KYOTO」として洛北の風光明媚なエリアに開業し、1年が経ちました。ちなみに当館がヒルトン系では京都初デビューなのですが、2022年秋には「ヒルトン・ガーデン・イン」が、2024年には「ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ」が開業を予定しています。
チェックインはレセプション棟でウェルカムドリンクと小菓子を楽しみながら行います。開業当初はチェックインに4時間を要するなどグッダグダなオペレーションだったそうですが(一休の口コミが地獄)、私が訪れた際はゲストが少なかったためか非常にスムーズでした。
当館は約35,000坪の敷地が広がる「しょうざんリゾート京都」の一部であり、元々は「しょうざんボウル」というボーリング場があったそうです。敷地内一面に張られた水鏡に脇を流れる天神川、緑の木々。京都の中心からタクシーで15分かそこらで全くの非日常。皇居に住んでいる皇族ってこんな気分なのかもしれません。
お部屋は最上階のプレミアフロア「プレミアデラックス」へご案内頂けました。お部屋の広さは50平米で、2人で泊まるには充分な広さです。ちなみに当館の客室数は114であり、思ったよりも多いなという印象。スモールラグジュアリーを期待している方は少し違うのでご注意を。
大きな窓からリゾート全体を見渡すことができ、何か大きな力を持ったような気分になれます。テレビはキャストなどはできませんがYoutubeやアマプラなどのアプリはプリインストールされており、HDMI端子へのアクセスも良好です。
回線速度は人生トップクラスに良好で、動画などを流しっぱなしにしてもモタつくことはありませんでした。一方で、PC作業に向いた机や椅子などは用意されていないので、ガッツリ仕事はし辛いかもしれません。クローゼットは扉の無いウォークインタイプでとても使い易いです。バスローブがシルクと毛布の合の子のような仕様であり、プロレスラーが入場時に着てもしっくり来そうなゴージャスさです。
ウェットエリアも和の要素を含めつつのスタイリッシュさ。タオル類も分厚いやつが山ほどあり非日常を演出してくれます。ただやはりベイシンやコップなどに拘り過ぎな面もあり、機能性に優れているというわけではありません。アメニティはイギリスの「VOTARY」のもの。メイクアップアーティストのArabella Prestonが立ち上げたスキンケアブランドだそうです。アルミチューブに入っているのは珍しいですね。
バスルーム。しっかりとしたバスタブがあるのですが、温泉のサーマルプール(後述)にたっぷりと浸かっていたので、お部屋ではシャワーを浴びただけです。
日が暮れて来ました。やはりリゾート全体に張り巡らされた池というか水路というか、とにかくたっぷりの水がいい味を出しています。私は水が大量にあるという状況を好むのだ。
夕食はオールデイダイニングの「TENJIN(テンジン)」へ。詳細は別記事にて。
メインディッシュには和定食的なものをお願いしたのですが、大戸屋の焼魚定食を綺麗に盛り付けた程度です。これで5,692円はあり得ない。例えば「ハイアットリージェンシー京都」の宿泊代は当館の2分の1から3分の1程度ですが、朝食のクオリティは当館のそれを悠々越えてきます。ビュッフェ料理も含め、朝食は当館における大きな課題と言えるでしょう。
トイレはバスルーム等から独立しており、当然にウォシュレット完備です。
共用設備に参りましょう。こちらは「ティーハウス」と言ってお茶がいくらか用意されており、宿泊者は自由に楽しむことができます。しばらく前は上級会員とプレミアルーム・スイートルームのゲスト限定でカクテルタイムのサービスがあったそうなのですが、残念ながら現在は廃止されています(代わりにダイヤモンド会員には館内で使用できる1万円分のクレジットが付与)。
フィットネスセンターはゆとりのある設計で、ランニングマシンから臨む眺望が素晴らしいですね。筋トレ器具もひと通り揃っており、114室のリゾートとしては充実している方でしょう。
こちらはサーマルプール。天然温泉を使用しており冬でも楽しめる仕組みです。ただし1日につき1時間のみの利用の予約制であり、私はチェックイン1週間前から予約していましたが、当日予約だといっぱい、なんてことも起こりそうです。なお、プールサイド脇のお部屋に滞在している場合は予約ナシでいつでも利用できるようです。
夕食はオールデイダイニングの「TENJIN(テンジン)」へ。詳細は別記事にて。
食後に夜のサーマルプールへ。陽に灼けることもなく寒くも無く居心地は抜群です。都心のホテルのプールも全部こんな風にしてくれたらいいのに。
朝食も「TENJIN(テンジン)」にて。メインディッシュを選んだ上、ビュッフェ台からお好きなものをお好きなだけというスタイル。しかしながらビュッフェの料理のラインナップは限定的で、平たく言うとイマイチです。メインディッシュには和定食的なものをお願いしたのですが、大戸屋の焼魚定食を綺麗に盛り付けた程度です。これで5,692円はあり得ない。例えば「ハイアットリージェンシー京都」の宿泊代は当館の2分の1から3分の1程度ですが、朝食のクオリティは当館のそれを悠々越えてきます。ビュッフェ料理も含め、朝食は当館における大きな課題と言えるでしょう。
朝食の後もサーマルプールでひと泳ぎ。なのですが、日光を遮るものは何もなく、背中がジリジリと灼けていくのが分かるぐらい日差しがかなり強かったので、ガッツリとは泳げませんでした。夏季はやはり夜に利用するのが良いでしょう。
開業当初や繁忙期のネットの口コミについては口を極めた酷評が散見されますが、時季が良かったのか私の滞在は文句なしに快適でした。
何より京都ど真ん中すぐそこにこんなリゾートがあるというのが素晴らしいですね。しかも価格はお隣の「アマン京都」の半額、「パークハイアット京都」や「リッツカールトン京都」に比べてもひと回りお手頃。季節を変えて何度でも訪れたいなと感じさせてくれる居心地の良さでした。
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京都はとにかく和食がリーズナブルですね。町全体の平均点が高いのはもちろん、費用対効果も良いことが多い。その文化に影響を受けてか、欧米系のレストランにも目が離せない魅力がある。
- 木山(きやま)/ 丸太町 ←マイ・ベスト・京都メシ。おひとりさまも大歓迎。
- にくの匠 三芳(みよし)/祇園 ←これは確かに匠だわ。確かに肉の匠だわ。
- 祇園にしかわ/祇園 ←今の東京は何かが狂っていると言わざるを得ない。
- CAINOYA (カイノヤ)/四条河原町 ←鹿児島で国内外のフーディーを集める店が京都に移転。
- Gibier MIYAMA(ジビエミヤマ)/祇園 ←ダークファンタジー。
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町 ←足し算の中華料理。
- 室町 和久傳(むろまちわくでん)/烏丸御池 ←やっぱり和久傳が好き。
- 田がわ/御幸町 ←幸村卒業。近い将来、星獲得間違いなしのリーズナブルな和食。
- 又吉/祇園 ←雰囲気のある街並みに溶け込む費用対効果抜群のお店。
- 末友/祇園 ←ミシュラン2ツ星。非の打ち所が無いお店。
- 祇園にし/祇園 ←こちらも非の打ち所のないお店。
- 十牛庵/高台寺 ←ひらまつが手がける和食店。ワインがめちゃめちゃ安い!
- レストランひらまつ 高台寺 ←立地や雰囲気が抜群。
- 祇園 呂色 (ぎおん ろいろ) ←円熟味を増した料理人は儲けよりもゲストの笑顔を直でゲットする方向に向かう。
- 呑喜屋むね(のんきやむね)/御所南 ←ここが私のアナザースカイ。
- 山元麺蔵 (やまもとめんぞう)/岡崎 ←私が世界で一番旨いと考えるうどん屋。