店内は思いのほか広く、入ってすぐの厨房前のカウンターが5-6席、店内奥にテーブル席が15-16席はありそうです。女子率高し。
飲み物は安く、しっかりした量のハートランドが600円に、グラスワインも1杯千円かそこらでしょう。ソムリエールの感じが良く、思いのほか杯を重ねてしまいました。前菜はひとり2千円で、4皿が自動的に出て来ます。まずはブッラータ風チーズと桃。いずれも石川県産であり、乳製品のコクと桃の蜜のような甘さがマッチして、アシェットデセールのような存在感を放っていました。
お米のサラダ。山本啓介シェフはご実家が農家を営んでいるそうで、野菜や米など実家産のものが多い。滋味あふれるお米の味わいに旬の味の濃い野菜たち。トッピングはサバのコンフィで、頑丈な旨味を湛えています。
アスパラのオムレツ。なんと卵まで実家産であり、私の外食経験において(「Blue Hill At Stone Barns」のようなコンセプトありきのレストランはさておき)実家が鶏を飼っているパターンは初めてかもしれません。
シェフのスペシャリテは肉料理。私はランプをチョイス。厨房にはレンガ造りの焼き台があり、ジュワジュワと炭火で肉を焼いてきます。焦げ目の香ばしいかおりに赤身と脂身のバランスの良い牛肉。量もたっぷりで原始的な食べる愉しみが感じられました。
サービス(?)でスイカのソルベをお出し頂けました。元気一杯の甘味にジンの草っぽい風味が響き、夏真っ盛りの味わいでした。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計は1万円強。これはちょっと計算を間違えているんじゃないかと心配するほどお値打ち。これはかなり盛大に飲み食いした結果であり、一般的な飲食量であれば7-8千円に落ち着くことでしょう。
以上を食べ、そこそこ飲んでお会計は1万円強。これはちょっと計算を間違えているんじゃないかと心配するほどお値打ち。これはかなり盛大に飲み食いした結果であり、一般的な飲食量であれば7-8千円に落ち着くことでしょう。
食事についても素材に正直な調理および調味であり、その素材の質がいちいち高いので、つまり最強ということです。つまり最強ということです。大事なことなので2回言いました。
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北陸新幹線開通前は秘境的な小京都として魅力があった金沢。開通後は客層が荒れだし、土日連休は東京のガチャガチャした人ばかりです。それは飲食店においても同様で、金曜日の夜から日曜日にかけての鮨屋など港区のちょづいた店と雰囲気は似てきています。きちんと食事を楽しみたい方は、連休を外して訪れましょう。
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- 一本杉 川嶋(いっぽんすぎ かわしま)/七尾 ←能登半島にゴールデンルーキー現る
- レ・トネル(Les Tonnelles)/金沢 ←世界一炎上に耐性のないお店。
- ベルナール(BERNARD)/金沢 ←デジタルNG。大切な方と素敵な時間を過ごすためにどうぞ。
- Installation Table ENSO L'asymetrie du calme(インスタレーションテーブル エンソ ラシンメトリー ドゥ カルム)/金沢 ←ただ単にお値打ちというだけでなく、料理のひとつひとつが大変凝っており、しっかりと美味しいのが素晴らしい。
- A_RESTAURANT(ア レストラン)/金沢 ←イノベーティブ・フュージョン系では頭ひとつ抜けている。
- 味処 大工町 よし村/金沢 ←どこかの石油王の予約と取り違えているのではないかと心配したレベルの満足度。
- 銭屋(ぜにや)/金沢 ←金沢でしっかりとした日本料理を食べたいのであれば、いの一番に検討すべきお店。
- 鮨処あいじ/金沢 ←ガタッ!と、思わず立ち上がりたくなるような価格設定です。
- 乙女寿司(おとめずし)/金沢 ←我が心の北陸ナンバーワン鮨屋。
- 鮨 志の助/金沢 ←とにもかくにも費用対効果が抜群すぎる。
- 小松弥助/金沢 ←このクオリティでこの価格は恐ろしくリーズナブル。
- 蕎味 櫂(キョウミ カイ)/金沢 ←〆の食事に蕎麦が出る王道の日本料理店。
- 太平寿し(たへいずし)/野々市 ←小躍りしたくなるような費用対効果。
- ヴィラ・デラ・パーチェ(VILLA DELLA PACE)/七尾 ←気が遠くなるほどの費用対効果の良さ。
- ラトリエ・ドゥ・ノト (L'Atelier de NOTO)/輪島 ←まさに「能登の食材を紹介する媒体」。