天草屈指の観光地「大江天主堂」と「カトリック﨑津教会」の間にある「平野屋旅館」。本館・新館に加え、食事を摂るレストラン棟があり、チェックインとチェックアウトはそのレストラン「辨(べん)」で行います。
我々は新館へと案内されました。旅館というか民宿というか、スキーの際の山小屋のような誂えです。
それでも清掃は行き届いており、館内中に配置された消毒液の多さが当館の衛生意識を物語っているでしょう。
お茶や無料のミネラルウォーターも用意されています。なぜか最初からテレビで相撲が放映されており、このあと近所を散歩した際、どの家からも相撲中継の音声が聞こえて来たので、このあたりでは相撲が流行っているのかもしれません。
デスクもあるのですが、足元に冷蔵庫が鎮座しており、また作業用の椅子なども無いので、ガッツリとしたPC作業は不向きです。そもそもwifiが無い。お手洗いは押し入れの中という斬新な設計です。こんなリノベーション工事は可能なのでしょうか。配管とかどうするんやろ。ウェットエリアは部屋の隣にあり、親戚の家に遊びに来たような雰囲気です。
我々の到着に合わせてバスタブに湯が張られています。このあたりにも親戚の家感が詰まっています。夕食は金庫の中で大量の舟盛り(これで2人前!)と食べるというショッキングな体験をしました。詳細は別記事にて。
朝食も夕食に負けず劣らず豪華です。
こちらはゆうべ食べきれなかったコウコダイをアレンジしたもの。食材を上手く活用してくれるので、罪悪感が上手に溶けていきます。
冷奴にはワカメやらオジャコやらがたっぷりとトッピングされており、やはり当館のウリは海産物なのだ。
お茄子には甘めの味噌がたっぷりと塗布されており、茄子そのもののジューシーな味わいに良く合います。こちらも昨晩の刺身のアレンジでしょうか。和風マリネとでも言いましょうか、ありそうでない調味であり、何なら白ワインと共に楽しみたいくらいです。
焼魚はひとりにつき1匹づつスタイル。昨夜の焼魚をアレンジで消費したと思いきや、再び焼魚の登場です。
お椀、というか丼サイズで提供されるお椀。当然のごとく海産物がてんこもりであり、普通の女の子であればこれ1杯で充分なランチとなるでしょう。
デザートも付きます。杏仁豆腐にイチゴジャム。いやあ、さすがに満腹だ。膨大な夕食を含めこれだけ飲み食いして、小綺麗な部屋にステイして、1泊3万円(ひとりあたり1.5万円)というのは破格でしょう。
食後はロゴが印象的な器に入れられたコーヒーを楽しみます。超一流名門高校から東大に進学した秀才たちの会話を思い出しました。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。