日本では未だアメリカンピザが主流の時代に本格的なナポリピッツァを提供するピッツェリアとして1999年に開業した「イゾラ(ISOLA)」。立地はやや不便で、恵比寿駅・広尾駅・白金高輪駅・白金台駅の重心あたりに位置します。「RAMA(レイマ)」のちょうど裏あたりです。
2022年4月にリニューアルを果たした店内は思いのほか広く、30席近くはあるでしょうか。天井が高く開放的であり席間にもゆとりがあります。なのですが、ゲストは殆どおらず物寂しさを感じました。近所住みの連れによると「ランチはもう少し入ってる。昼の店なのかもしれない」とのことです。
ワインは5千円台の手頃なものから数万円のものまで幅が広い。もちろんビールなどもありますが、立地や雰囲気に比べると割高に感じました。
ピッツェリアながら食事のラインナップはめちゃんこ多く、種類がありすぎて何を注文して良いか困惑するほどです。前菜ですら選びきれなかったので、お任せで盛り合わせをお願いしました。いずれも礼儀正しい王道の味覚でありワインが進みます。
ナポリから職人を招いて作らせた自慢のピザ窯で焼かれるピッツァ。フレーバーは「カプリチョーザ」を選択。モチモチの生地にたっぷりのトッピング、とろとろのチーズと非の打ち所がない美味しさです。しかしながらコレ1枚で3千円というのは少し高い。近所のバリ本気なナポリピッツァ屋「タランテッラ ダ ルイジ」などよりも3-4割は高い印象です。
パスタは自家製のフレッシュパスタにフレーバーはプッタネスカをチョイス。プッタネスカでこの太麺というのは珍しい試みですが、太麺原理主義者の私としては望むところです。濃厚なトマトソースにより濃厚な魚介のラグーが染み込む旨さです。
以上をふたりでシェアし安いワインを1本飲んでひとりあたり7千円といったところ。うーん、やはり一般的なナポリピッツァ屋に比べるとひと回り高く感じました。近所にナポリピッツァ屋はいくつかあるのに、どうしてこんなに高い値付けにしているんだろう。「飲み放題付貸し切りプラン」は7,500円なので、人数を集めてコチラのプランを利用するのが最適戦略かもしれません。
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東京はピッツァのレベルが恐ろしく高い都市です。世界的に見てもナポリの次の世界2位ではないでしょうか。百花繚乱の東京ピッツァ市場をまとめました。
- タランテッラ ダ ルイジ/白金高輪 ←前菜含めた総合力という意味では一番好き。
- ナポリスタカ/神谷町 ←東京タワー真下という立地に星型のピッツアというオリジナリティ。
- ナポリスタカ/駒沢大学 ←ランチも抜群。1枚でボリューム満点。
- ラッテリア ベベ カマクラ/鎌倉 ←「好きなピッツェリアはどこですか?」と問われると、いの一番に挙げたいお店
- エンボカ/軽井沢 ←美味しい車輪の再発明
- エンボカ/代々木上原 ←ヨーロッパを頻繁に出張する方も唸る丁寧な作りこみ。
- ジャンカルロ トウキョウ/麻布十番 ←大き目のサラダに抜群に旨いピッツァ、食後のお茶がついて1,000円ポッキリ
- サヴォイ/麻布十番 ←まるで蕎麦屋。2種のみのピッツァを15分で掻き込んで駆け抜ける爽快感。
- SAVOY とまととちーず店/麻布十番 ←サヴォイのピッツァを腰を据えて楽しめる店。
- ピッツエリア ファッブリカ トクマル/元住吉 ←郊外でもキラりと光るリーズナブルなピッツェリア。