烏丸御池駅から歩いて5分ほどにある話題のスペイン料理店「Restaurant Koke(レストラン コケ)」。ここで良いのかな?と不安になる小道を通り抜けると素敵なお庭が現れ、その一番奥にあるのが当店です。
店内はカウンターが7-8席にテーブルが2卓。トータルでは16席といったところでしょう。キッチン丸見えといった誂えであり、パチパチと薪の爆ぜる音が心地よい。
中村有作シェフは沖縄出身。店名は京都・沖縄・神戸・エスパニョールの頭文字であり、神戸では3ツ星「カセント(Ca sento)」で腕を磨きました。賑やかすぎるゲストにはきちんと注意をし雰囲気を維持しようとする芯のある料理人です。
名刺代わりに「水」と称されたものが登場。シェフはお水に拘っているそうで、当店の調理用水は当店の地下から汲み上げられる軟水が用いられているそうです。それで鶏のエキスを抽出した液体であり、何ともメッセージ性の強いひと品でした。
「スナック」としてビーツ生地のサンドにカラスミのタルト。このあたりの少量多皿感はモダンスパニッシュ~イノベーティブの真骨頂といったところでしょう。
ハモ。京都を代表する食材であり、山椒のピクルスや木の芽と共に頂きます。土台の味覚の西洋ワサビを用いているのが洒落ており、先に「少量多皿」と記しましたがそんなことはない、かなりしっかりとしたポーションで食べでのあるひと皿です。
ジュンサイはチーズのムース(だっけ?)をベースとし、ハマグリの出汁やクレソンのソースと共に頂きます。味覚の構成要素が多すぎとっ散らかるかなと思いきや、スダチの甘味と酸味が全体を上手く取りまとめていました。「タパス」と題して色々でてきました。生ハムと明石のタイをスパイシーな調理で食べるのが前代未聞で心に残り、またアジの骨格のある味わいもグッドです。こういう小皿料理は数だけで味は別に、というお店が殆どですが、当店はバッチリくっきり記憶に残る味わいです。
沖縄を代表する液体「ルートビア」をイメージしたスナック。ハーブが色々きいて普通に美味しのですが、私の知る「ルートビア」とはまるで別物に感じます。
キャベツを丸のままガッツリ火を入れ、ホエー(ヨーグルトと分離してる透明なアレね)を用いたソースと共に頂きます。程よく酸味がきいてザワークラウトの進化系のような味覚。平たく言うとキャベツだけなのに、なんとも迫力のあるひと皿です。
クエは厚切りでたっぷりと。今ドキのスペイン料理店としては珍しい食べ応えのある量です。ミンチにしたキュウリとそのソースも夏らしくて良いですね。
東京の自称モダンスパニッシュは見た目ばかりで味がお留守になっている店が多いので私はかなり失望しているのですが、関西圏は「カセント(Ca sento)」や「アカ(東京に移転)」、「アコルドゥ(akordu)」、そして当店と、おっと思えるお店が多い。新しいジャンルの料理に対しては、費用対効果に対してシビアな関西人マインドが功を奏しているのかもしれません。みんなたち、日本でモダンスパニッシュを食べるなら関西だ!
沖縄を代表する液体「ルートビア」をイメージしたスナック。ハーブが色々きいて普通に美味しのですが、私の知る「ルートビア」とはまるで別物に感じます。
キャベツを丸のままガッツリ火を入れ、ホエー(ヨーグルトと分離してる透明なアレね)を用いたソースと共に頂きます。程よく酸味がきいてザワークラウトの進化系のような味覚。平たく言うとキャベツだけなのに、なんとも迫力のあるひと皿です。
クエは厚切りでたっぷりと。今ドキのスペイン料理店としては珍しい食べ応えのある量です。ミンチにしたキュウリとそのソースも夏らしくて良いですね。
メインは鳩。この鳩は美味しいですねえ。ヘンにムキムキと硬くなく良い意味でフンニャリとした食感であり、終わりも近いという局面ながら食べ疲れることがありません。ソースには黒タマネギとマスタードを用いており、マスタードの仄かな酸味が心地よい。
〆は生ハムと魚介類のおじや。こういったスタイルで出される炭水化物につき、私は原則的に完食するのですが、3杯おかわりしてもまだまだ鍋の中にたっぷりという四次元ポケット感で、誰もが必ず満腹になれるシステムです。
デザートひと皿目はスモークバターにアマレット。悪くないのですが、アマレットの味覚が強烈すぎて折角のスモークバターが陰に隠れているのが残念。
続いてフィナンシェにイチゴジャムを乗せ、山羊のミルクを添えたもの。お料理はややこしい風味の組み合わせが続きましたが、甘味は王道の味覚です。
日本茶でフィニッシュ。ごちそうさまでした。以上を食べ、ワインをふたりで1本飲み、税サを加えてお会計はひとりあたり3万円弱。ひとつひとつの料理のクオリティの高さを考えればリーズナブル。
関連ランキング:スペイン料理 | 烏丸御池駅、丸太町駅(京都市営)、二条城前駅
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一時期スペイン料理にハマって有名店は片っ端から訪れました。印象に残ったお店を大公開!
- アコルドゥ(akordu)/奈良公園 ←何料理とのジャンル分けなどどうでも良く、純粋に美味しい。
- ショクドウ ヤーン/小松(石川) ←日本の最先端の料理が日本海側の僻地にあるという痛快な皮肉。
- カセント/県庁前 ←日本で最高レベルのスペイン料理。
- Restaurant Koke(レストラン コケ)/烏丸御池(京都) ←日本でモダンスパニッシュを食べるなら関西だ!
- サルイアモール/代官山 ←味が濃くて量が多くて酒が豊富で高くなくてイケメン。
- スリオラ(ZURRIOLA)/銀座 ←麻布十番時代から大幅に進化。
- アロセリア ラ パンサ/銀座 ←サルイアモールの分店。リーズナブル!
- SECRETO(セクレト)/牛込神楽坂 ←きちんと主題を明確にした料理が多い。
- エルプルポ/神楽坂 ←ワイワイガヤガヤ雰囲気良し。
- バルマコ/神楽坂 ←スペイン料理入門編として素晴らしいお店。
- アメッツ/田原町 ←伝統料理で勝負するのが素敵。