囲炉裏で食べるぼたん鍋で名を馳せた丹波篠山「いわや」。最寄り駅という概念からは程遠い立地であり、熊本は山鹿の「ろばたやき山ろく」に方向性は似ているかもしれません。お店に向かう途中は当店の自家農園などが続き、店主の拘りが垣間見れます。
店内は日本昔ばなしの世界。ドーンと高い茅葺の屋根に囲炉裏が沢山並んでいます。何人テーブルという概念での位置付けが難しく、本気を出せば100人は余裕で入れそうな勢いです。スペシャリテはイノシシ肉を使う「ぼたん鍋」なのですが、我々は時期外れにお邪魔したので「篠山牛と与作味鶏のバーベキューセット」を注文。1人前は4,290円で、写真は2人前です。
店員のおばちゃんが手際よく炭火を並べてくれ、そこからはセルフで焼き始めます。牛肉と鶏肉の他は自家菜園で採れたお野菜たち。焼き上がるまでは丹波篠山名物の黒枝豆で繋ぎます。粒が大きく味に迫力がある。これもっと全国的に流通してくれればいいのに。
中央は「与作味鶏(よさくあじどり)」。放し飼いで育てた兵庫のブランド地鶏です。間違いなく美味しいのですが、兵庫の秘境に来てまでわざわざ食べるほどのものかと問われるとちょっと。。。「篠山牛」も間違いなく美味しいのですが、やはり兵庫の秘境に来てまでわざわざ食べるほどのものかと問われるとちょっと違う気がしました。量も少ない。
アマゴの塩焼きも付いてきます。未だビクビクゥと存命なところを火炙りの刑に処すのでちょっと残酷。味わいについてはヤマメの塩焼きに似ている、というか違いがほとんどわかりませんでした。
山菜ゴハンとお味噌汁もつきます。これらも悪くないのですがよくあると言えばよくある炊き込みご飯であり、特筆すべき点はありません。うーん、鶏肉と牛肉と2-3切れづつ食べて1人前4,290円は割高に感じました。秘境にある囲炉裏でセルフ調理する店ということで、勝手に「ろばたやき山ろく」的なものを期待していたのが良くなかったかもしれません。基本的に雰囲気で食べさせる店であり、京都や神戸に住んでいて、たまの週末に遠出するという使い方には悪くないかもしれませんが、他の地方から泊まりでわざわざ、というノリでは無いなと感じました。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。