2020年夏に嵐山で開業したスモールラグジュアリーホテル「MUNI KYOTO」のダイニング「ムニ ラ テラス (MUNI LA TERRASSE)」。メインダイニングは「ムニ アラン デュカス (MUNI ALAIN DUCASSE)」でありバリバリのグランメゾンなのですが、いずれもアラン・デュカスの監修であり共にミシュラン1ツ星を獲得しています。
メインダイニングはディナーのみの営業で地階にあるのですが(嵐山の夜は真っ暗なので夜景という概念が無い)、当店は朝~夕方までの営業で、桂川の景観を眺めながら食事を楽しむことができます。
1日の始まりはフレッシュジュースから。私はニンジンのジュースをお願いしたのですが、7千円もする朝食だけあり、超高級な充実野菜の味がしました。野菜サラダが凝りに凝ってます。白金台「ShinoiS(シノワ)」を彷彿とさせる色とりどりのお野菜の巻物が印象的。
神戸は裏六甲にある弓削牧場のヨーグルト。美味しい気配はあるのですが、ほんの一口サイズであり色々と判断がつきませんでした。
フルーツサラダ。朝からたっぷりと新鮮なフルーツを摂取する。今日の私は女子力高めかもしれません。
私のメインは「コンテチーズとベーコンの目玉焼き」を選択。なんだこのスタイリッシュな目玉焼きは。見た目だけでなく味わいも抜群であり、度肝を抜かれたひと皿です。
連れは「ポーチドエッグ スモークサーモン」をオーダーしたのですが、やはり思いもよらないハイカラな盛り付けであり、同じ料理名でもここまで違ったプレゼンテーションができるのかと感激しました。
パンは穀物の深い風味を湛えたトーストに、、、ヴィエノワズリの盛り合わせ。いずれもフランス本国のきちんとした店で食べるそれと同等のクオリティであり、やはりフランス人が仕切る店のパンは絶対的に美味しい。日本人が仕切る日本料理店のライスが美味しいのと同じように。
パンのお供も完璧なクオリティのものが用意されており、中でも「ル・ショコラ・アラン・デュカス(Le Chocolat Alain Ducasse)」のタレが見逃せない美味しさです。パン・オ・ショコラにドロっとかけて、ダブルにショコラで至福のひと時。
ダージリンティーでフィニッシュ。ごちそうさまでした。なるほど7千円近くする朝食だけあって、料理やオペレーションについては文句の付け所がなく、とりわけメインディッシュにおけるクリエティビティについては度肝を抜かれました。ただやはりネックは価格設定の高さですね。都心のラグジュアリーホテルの朝食で5千円というのはザラにありますが、7千円というのはちょっと聞いたことが無く、一緒に行く人を選ぶ朝食とも言えます。少なくともアラン・デュカスとは何者かということにつき、140字ぐらいで説明できる方と同伴すると良いでしょう。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。