対馬には所謂ラグジュアリーホテルは存在せず、であれば思い切って逆サイドに振り切ろうということで、西山寺の宿坊に滞在することにしました。「宿坊」とは訪れた僧侶や参拝者のために作られた宿泊施設を指しますが、近年では一般観光客も積極的に受け入れる施設も増加しています。私の宿坊体験は「高野山 別格本山 總持院(そうじいん)」に続いて2度目です。
西山寺は江戸時代から明治にかけ、朝鮮との外交機関が置かれていた由緒あるお寺。対馬の海の玄関口・厳原港を見下ろす高台にあり雰囲気抜群。コロナ前は「これぞジャパン」ということで、外国人観光客に大変な人気を誇りました。といっても予約が困難かというとそうでもなく、普通に楽天トラベルなどのOTAからネット経由で予約することができます。
お寺に入ってすぐはレセプションと畳の間。この畳の間はロビーという位置付けなのでしょうか、親戚の家のように寝っ転がって良いものかどうか遠慮してしまいます。ちなみにチェックイン手続きはその辺のホテルよりも全然スムーズであり、カードはもちろんQRコード決裁・ICカード決済も可能と色々ハイテクでした。
お部屋は洋室タイプで予約を入れました。そこは宿坊なんやから畳やろ、というコメントも尤もなのですが、和室の場合はバス・トイレ・洗面所が共用なんですよね。特に温泉というわけでもないので、神経質な私はバス・トイレ付のお部屋とさせて頂く運びとなりました。
肝腎のバス・トイレですが、一般的なビジネスホテルのそれと同等で、ウォシュレットまで完備しています。タオル類はもちろん、ディスペンサー方式のシャンプーや歯ブラシセット、髭剃り、コットンまでも用意されていました。部屋にはライティングデスクも用意されており作業台としては優秀なのですが、wifiの速度はダメですね。昼間でこのスピード感で、夜だと1Mbpsも出なかったので、ラップトップを使いたい方はテザリング覚悟で訪れましょう。公式ウェブサイトには「Wi-Fiを完備しておりますので、ワーケーションにも最適です」と記されていましたが、ワーケーションなど夢のまた夢。きっとウェブ制作会社が回線速度をろくに計測せずに聞こえの良いフレーズだけ記したのでしょう。そういえば「厳原港からは、宿坊まで歩いて5分程で到着します」とありましたが、健脚の私でも12分を要しました。
館内散策。3階洋室エリアの廊下はちょっとしたお庭に面しており、新録が目に優しい。
こちらは1階の大広間(?)。朝の座禅体験や写経体験の会場です。宿泊者の参加はもちろんのこと、予約をすればビジターでの利用も可能のようです。
食堂で朝食も提供されているのですが(写真は公式ウェブサイトより)、我々はゆっくりと惰眠を貪りたい族なのでパス。しかしながら部屋に遮光という概念が無いので朝日が眩しく、また朝の6時に木魚のリズムが感じられ、加えて7時に謎の音楽が大音量で流れ叩き起こされるため、ぜんぜん朝寝坊できませんでした。こちらは1階の大広間(?)。朝の座禅体験や写経体験の会場です。宿泊者の参加はもちろんのこと、予約をすればビジターでの利用も可能のようです。
お寺に入って正面。なんとも厳かな雰囲気で、この上のあたりでイビキをかいて寝ているとは恐れ入る。
寺に泊まるというコンセプトはあげぽよですが、構造上の問題なのか人がドスドス歩く音やバタンバタン閉じる音、隣のテレビの音がガンガン聞こえてくるため上手く寝付けず、滞在中は常に睡眠不足状態でした。生活音があまり気にならない方はどうぞ。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。