洋食文化の強い関西圏において、1946年創業という歴史を誇る「重亭(じゅうてい)」。難波の千日前(グランド花月とかあのへん)にありアクセス至便。平日・週末問わず数組の行列は当たり前の人気店です。
待ち行列はあるのですが、並んでいる際に注文を取り調理に着手するため回転は速い。店内はまさに洋食屋といったレトロな雰囲気であり、オバチャンスタッフたちがテキパキと迅速にタスクをこなします。女将の愛想も非常に良い。客層は高校生グループから近所の自転車で来るオッチャンなど幅広く、地元民に愛されるお店です。スペシャリテの「ハンバーグステーキ」は1,200円。牛肉と豚肉を用いた合挽であり、食パンなども組み込んだ古くて新しいハンバーグです。デフォルトで200グラムと結構な食べ応えがありますが、1.5倍盛りや2倍盛りも用意されており、おふとりさまの心強い味方です。
ナイフで外皮に切り込みを入れると、肉汁の流出量が前代未聞。ソースを押しのける程の旨味のエキスが流れ出し、ジャブジャブと挽肉と混ぜ合わせながら口に含むと背徳的な味覚。1,200円とは考えられない美味しさであり、昨今の見栄えだけのプレミアムバーガーのお店は当店に勉強に来ると良いでしょう。
ちなみにランチセットなどはなく、ライスも単品で注文する必要があるのですが(それでも150円だ)、せっかくなのでもうひとつの看板料理「オムライス」を注文しました。コチラは830円です。
ライス部分はチキンではなく牛肉が用いられており、たっぷりのタマネギの甘味と良く合います。やはり大阪で肉と言えば牛肉なのだ。ソースはケチャップを多用しているのか心地よい酸味が感じられ、古くて新しい味わいに感じました。
以上を食べ、合計で2,030円。何とも心温まる価格設定です。ビフカツやミンチカツ、エビフライのような洋食の代名詞ともいえるメニューも用意されており、次回はそちらを試してみようかしら。質実剛健な料理の数々。やはり酒や観光客に頼らない実直な商売は強いなとしみじみ感じたランチでした。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。