ヤマナカリー 別邸/安里(那覇)

那覇屈指の人気カレー店「ヤマナカリー 別邸」が泊(とまり)から安里へ移転。ハードボイルドな飲み屋街「栄町」の外れにあり、駅も近く交通至便。観光客的には有名沖縄郷土料理店「うりずん」のすぐ近くと言えばわかり易いでしょうか。
コロナ禍であるためか前ほどの行列は見られなくなりましたが、それでも場面で待ち順列が生じることがあり、また、相変わらずテイクアウトがバカ売れなのが印象的。

ちなみに店主のムッシュ山中は那覇高校前の大人気カレー店「ゴカルナ(Gokarna)」出身。「別邸」ということは「本邸」もあるはずなのですが、そのあたりの事情は企業秘密とのことです。
カレーは潔く2種類のみで、それぞれ850円で、2種盛りだと100円アップです。時間帯によっては片方が売り切れてしまうので、ダブルで召し上がりたい方は早めの時間帯に訪れましょう。
右翼は「海老の旨み拡がる小海老と豚のスープキーマ」。ラーメン屋ではよくある話ですが、カレーの世界において魚介と陸上動物のWスープというのは珍しい気がします。なるほど海老の旨味に芯がありつつも、サラっとした豚の甘味が感じられる。肉も多い。このカレーは旨い。
左翼は定番の「鶏だし仕立て旨みチキンカレー」を注文。鶏ガラベースのスープにたっぷりとスパイスが練り込まれており、かなり粘度が高く固形に近いルーです。そんなに辛くは感じないけれど、終盤に自然と汗が噴き出てくるタイプです。
ライスはターメリックライスでしょうか。それほどインドインドしておらず本格的すぎない味覚が優しい。ちなみに辛味やライスの増量は無料と気前の良いお店です。
1種類につき50円で追加のトッピングをお願いすることができます。この日は「根菜のマリネサラダ」「うこみん(キャベツをウコンとクミンで和えたもの)」「キャロッペ(キャロットラペ)」の3種。いずれも調味にスパイスを強く用いており、食欲が増強される美味しさです。
移転しても変わらず美味しかった。東京に進出したとしてもトップクラスに活躍できることでしょう。何より千円前後に落ち着く価格設定が嬉しいですね。那覇の隠れた名物料理はスパイス系カレーだと私は考えており、当店はその筆頭格にあたるお店です。オススメ。

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