小桜(こざくら)/牧志(那覇)

国際通りの脇道「竜宮通り」に入ってすぐの「小桜(こざくら)」。1955年創業と、沖縄屈指の老舗の居酒屋です。現在は3代目が店を切り盛りしているそうです。
2階にはお座敷もあるようですが、主力は1階のカウンター席。客層の殆どは常連客ですが、一見の観光客であっても温かく迎え入れられる雰囲気です。飛び込みでも場面でOKですが、予約して訪れたほうが無難でしょう。ところで入店時の検温や消毒、従業員のマスク着用やパーティションなどは一切なく、胆力の座った飲み屋のようです。
酒につきオリオンの中が550円と、このあたりでは妥当な価格設定です。泡盛が豊富に取り揃えられており、1合で一律950円とわかり易かった。
お通しはもずく。1人前でこの量であり、お通しとしてはかなりのボリュームです。フードを色々注文する際は、お通しの量が中々であることを覚えておきましょう。
島豆腐。カタメコイメの仕様であり、沖縄の逞しさが迸っています。本当はカツオの塩辛的なもののトッピングをお願いしていたのですが、すっかり忘れられていました。
スルルーの南蛮漬け。スルルーとは内地で言う「きびなご」のことであり、甘辛く味付けられた小魚が中長期的に酒を誘います。
「島かまぼこ」はオーダーしてから妙に時間がかかるなと訝しんでいたのですが、なるほど切って出すだけではなく揚げてくれていたのですね。カマボコというよりは薩摩揚げに近いテイストであり(原理は同じですが)、本日一番のお皿でした。
こちらは「牛もつ塩煮込み」。具材がたっぷりで美味しいのですが、あまりにあっさりとした味付けなので素材のグロさカバーできていません。連れはギャルなので「あたしムリ」と実刑判決を下していたので、結果として私は満腹になりました。
〆は「豆腐チャンプルー」。前菜で豆腐食ってたのにまた豆腐?そうなんです、当店は食事のラインナップが少ない上、その殆どに豆腐を用いており、何を注文しても豆腐豆腐豆腐でダヒョンかよ、と、思わずラップしそうになりました。
以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり4千円ほど。絶対額としては高くないのですが、何か豆腐ばっか食ったなあというお気持ちです。加えて事務処理能力が低い店であり、我々でオーダーミスが3件、隣客の知る限りで1件と、なんかもうグダグダでした。

そういったのんびりした雰囲気を含めて楽しむお店。美食の神髄を極めるというよりは、老舗の歴史にいっちょかみするつもりでどうぞ。

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