広尾「蘭州料理 ザムザムの泉」で1杯2,500円の蘭州ラーメンを食べ蘭州のことが嫌いになったのですが、たった1店舗の過ちで麺会謝絶するのも悪いと思い、蘭州リベンジ「馬子禄 牛肉面(マーズルー ぎゅうにくめん)」へお邪魔することに。中国では割とメジャーなお店であり、ついに日本へ上陸したそうです。ハラル認証なのがそれっぽい。
ラーメン屋(?)としては相当に広く50席近くありそうです。私はシャッターしたので待たずに入ることができましたが、ピークタイムには行列も生じる程の人気だそうです。
店長のムッシュ清野烈は大学時代を中国で過ごし、その際に蘭州ラーメンにハマったそうで、日本に似たような麺が無いことに麺喰らい、それなら自分で開業してしまおうと腕を磨いてオープンしたそうです。
注文して数分で「蘭州牛肉面(ランシュウギュウニクメン)」が着丼。注文後に麺を打ち始めるというのにこのスピード感はやばたんまる。広尾「蘭州料理 ザムザムの泉」であれば勿体つけて20分近く待たせるところです。
主題の「蘭州牛肉面(ランシュウギュウニクメン)」。澄んだスープは牛のお出汁が中心でエレガントな味わい。他方、様々なスパイスが含まれているのかジンワリと汗が滲み出てくる辛さも感じられ、食欲が刺激されます。トッピングはチャーシューの牛肉バージョンに大根、パクチーに葉ニンニク、ラー油といった布陣です。
麺がめんちゃんこ美味しいですねえ。注文が入ってから職人が手打ちを開始し、びよーんびよーんとその過程を見ているだけで楽しい。ムッチムチの食感で馬場ふみかを想起させる味わいです。
ちなみに麺の種類は9種類から選ぶことができ(画像は公式ウェブサイトより)、私は8番の三角麺を注文しました。あの打ち方伸ばし方でどうして三角になるのか摩訶不思議。近くのテーブルに座っていた中国人(中国語を話していたので多分そう)の麺々は、ノスタルジーを刺激されたのか1杯食べた後に違う種類の麺でもう1杯おかわりしていました。つまりそれぐらい旨いのです。トッピングとして「牛肉大盛」を+200円でお願いしたのですが、これはまあ、要らんかったかもしらん。牛肉を長時間調理した際の独特の臭みが鼻につきました。
サイドメニューで「茴香水餃子」も追加。読み方はわかりませんが、生地がとにかく美味しく、上質なナポリピッツァを食べているような気分です。ラーメン屋のサイドメニューとして450円は一見高く感じますが、中華料理店で同質なものを食べることを考えれば割安です。
他方、「茶卵」は割高ですね。普通に美味しいのですが+200円は高い。そのへんのラーメン屋であれば100円で楽しめるレベルでした。
ともあれ、「蘭州牛肉面(ランシュウギュウニクメン)」単品であれば950円とベリーナイスな費用対効果です。広尾「蘭州料理 ザムザムの泉」の1杯2,500円とは何だったのかと怒りがぶり返す。
ちなみに当店の姉妹店としてJR東京駅直結のグラントウキョウサウスタワーにも出店が決まり可能性は広がるばかり。ちょっと蘭州ラーメンはまっちゃったかも。今度は池袋あたりのガチ中華に臨んでみたいと思います。
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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。