昼はパティスリー&サロン・ド・テ、夜はフレンチレストラン、深夜はバーと面白い構成の「Libre(リーブル)」が閉店し、「L'eclaireur (レクレルール)」という名のグランメゾンに業態が変わり代官山に移転オープン。気になる旧店舗は何とラーメン屋「麺屋 リーブル(Libre)」として再出発。
内装は「Libre(リーブル)」時代と(たぶん)変わらず、大理石のカウンター席が印象的。開店と同時にほぼ満席になる人気店なのですが、ちょっとギュウギュウに詰めすぎな感もあり、他人のお喋りの飛沫など、気になる方は気になるでしょう。私は気になりました。
田熊一衛シェフは「レザンファン ギャテ (Les enfants gates)」を経てフランスのドミニクブシェに勤務。その後もフランスの有名店のシェフを歴任し2017年に帰国したというバリバリの経歴です。
ラーメン屋ながらサイドメニューならびにアルコールが大変充実。せっかくなのでパテドカンパーニュを注文。750円です。ラーメン屋で食べるサイドメニューとしては高く感じますが、フランス総菜としては妥当もしくは割安な価格設定であり、ついついワインが欲しくなる美味しさです。
「海老稲荷」という謎メニューがあったのでノリで注文。なるほどエビフライが丸々一本入った稲荷寿司であり、シャリの酸味とエビフライ、油揚げの甘味が不思議と調和します。この質ならびに量で400円というのはお値打ちでしょう。
「海老稲荷」という謎メニューがあったのでノリで注文。なるほどエビフライが丸々一本入った稲荷寿司であり、シャリの酸味とエビフライ、油揚げの甘味が不思議と調和します。この質ならびに量で400円というのはお値打ちでしょう。
ラーメンは「アキテーヌの彼」をチョイス。肉のお出汁(?)にチーズの風味がたっぷりと溶け込んでおり、ラーメンというかスープパスタというか、不思議な料理です。トッピングには贅沢にも「もとぶ牛」を用いており、表面を炭火で焼いて香ばしく、内部は程よくミディアムレアという仕立てであり、肉料理としても相当に美味しく感じました。
麺は細く、何でも福岡の名店「麺道はなもこし」とのコラボ作品だそう。優しい歯ざわりにしっとりとした喉越し。博多のラーメンっぽいのだけれど、その味覚はチーズスープという面白い料理です。
お会計は2,550円と高くつきましたが色々食べた結果であり、普通に麺1杯だけであれば千円かそこらで楽しむことができるでしょう。しかしながら料理そのものはラーメンとは別の次元の食べ物であり、不思議な体験をしました。全種類にチャレンジしたくなる魅力あり。次回は「おかえりノルマンディー」を試してみたいと思います。
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白金高輪は粒揃いの佳店が多いです。ちょっと不便な立地も良いんでしょうね、若い子たちを寄せ付けることが無くて。