ザ タヴァン グリル&ラウンジ(The Tavern - Grill & Lounge)/アンダーズ東京

虎ノ門「アンダーズ 東京 (Andaz Tokyo)」のダイニング「ザ タヴァン グリル&ラウンジ(The Tavern - Grill & Lounge)」。おや、昔は「アンダーズ タヴァン (ANDAZ TAVERN)」という名のレストランであり、2017年にお邪魔したことがあるのですが、どうやらリニューアルされているようです。
今回は宿泊における朝食として利用。「9時頃は最も混雑が予想される」とスタッフに脅されていたので念のため予約しておいたのですが、ご覧の通りガラガラです。もちろんこれは意識の高いアンダーズにとっての「混雑」であり、ピンチケ主体の「ハイアットリージェンシー 瀬良垣アイランド沖縄」のそれとは定義が大いにことなるのでしょう。
律儀に予約をしていたからか、店内で最も奥の立派なソファ席へとご案内頂けました。なるほど家族連れなど場面で騒がしい客はそれなりにおり、彼ら/彼女らはある程度のエリアにまとめられ、アダルトなゲストとの棲み分けが上手くなされているようです。
ビュッフェエリアは動線が固定されており、きちんと手指の消毒がなされているか、ビニール手袋は着用しているか等の衛生状態にスタッフが目を光らせています。尾身クロンも納得の感染症対策レベルです。
料理はビュッフェながら中々の美味しさであり、とりわけポテトグラタンのジャガイモのクオリティがナイスぅ~。200室にも満たないホテルながら、これだけの種類の料理を用意するとは見上げた根性です。
メインディッシュは「クロワッサンエッグベネディクト」を注文。こちらはオーダー後にキッチンで調理に入り出来立てを楽しむことができます。なのですが味は中くらい。エッグベネディクトというよりはクロワッサンとポーチドエッグとハムとオランデージソースを食べているという印象であり、料理としての一体感・シンフォニーが感じられませんでした。
連れは「パンケーキ ティラミスマスカルポーネクリームコーヒー 苺 シャンティクリーム」を注文。うへぇ~女子やな~とからかいながら一口味見させてもらうと、これが実に美味しい。「bills(ビルズ)」など相手にもならないクオリティの高さでした。
そうえいば「一体感・シンフォニーが感じられない」などと先ほどはポエムなことを口走ってしまいましたが、クロワッサンそのもののレベルはかなり高く、追加でお願いしたほどです。日本のホテルの朝食ビュッフェでこの美味しさはお見事。「2022ホテル・クロワッサン大賞」を贈ります。
食後は欧米さながらのボウルのようなカプチーノでまったり。5千円を超える朝食であり素泊まりで注文するには勇気の要る価格設定ですが、空間づくりやサービス、味についてはどれもが一級品であり、都心のホテルの朝食としては「パークハイアット東京(Park Hyatt Tokyo)」の「和朝食」に匹敵する満足度です。前夜の食事は控えめにして、朝にたっぷり楽しみましょう。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。