北部リゾートエリアの玄関口、許田ICのすぐ近くにある「守良屋(すろーやー)」。「ヘリオス酒造」の近くで、車でないとまず訪れることのできない集落の中にあるのですが、意外にも開業は2019年2月と新しいお店です。駐車場はキックベースができそうなほど広いので心配御無用。
味のあるエントランスを抜け、更に味のある店内へ。店内はカウンター席にテーブル席、お座敷がありマックスで30名ほどは入りそう。しかしながら麺が自家製の手打ちであり、1日あたり20-30食ほどしか用意できないそうで、行列や待ち時間とはまた違った警戒が必要なお店です。
メニューは数えるほどしかなく、「沖縄そば(三枚肉)」に「ソーキそば」「守良屋そば」「てびちそば」程度です。このジャック・ウェルチ感、嫌いじゃありません。
「てびちそば」はそばの部とてびちの部が別皿で供されます。ワオ!この麺は美味しいですねえ。妙に広く厚く縮れており、鰹節も練り込まれているのでしょうか。沖縄そばというよりも前衛的なラーメン屋の麺のようで、ツルっとした口当たりながら噛み応えもあり実にパワフル。
てびちはチュルンとしたゼラチン質が心地よく、丁寧に炊かれた肉の味わいにも骨格があります。栄町「おでん東大」のような雑なてびちも良いですが、当店のような育ちの良いてびちはシミジミ味わいたくなります。
こちらは店名を冠した「守良屋そば」。三枚肉と本ソーキの両方がトッピングされた一杯です。ところでスープにつき、ベースは鰹であって優しく清澄な味わいです。個人的にはもうちょっと濃い口が好みなのですが、好き嫌いを超越した完成度の高さを感じました。
ジューシーもやはりアッサリとした調味です。それでも具材にはゴロゴロとした豚肉を中心に、昆布やニンジンなど素材感がハッキリしたものが多く食べ応えがあります。量も多い。普通の食欲の大人であれば、ひとり1杯そばを注文し、ふたりで1膳のジューシーを分け合うぐらいでちょうど良いかもしれません。
何より立地がいいですね。許田IC出てすぐという旅行者歓喜のロケーションでありながら、こんな集落の奥まで入って良いのだろうかとスリリングな面もあり、窓からはバナナの木。食事はもちろん、内外装含めて記憶にのこったお店でした。ブセナリゾートやリッツカールトンを訪れる前後に是非どうぞ。
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