宮古島の市街地や空港から南へ向かった果てにある「シギラセブンマイルズリゾート」。文字通り東西7マイルにわたって広がる「南西楽園リゾート」が手掛ける宮古島の一大リゾートエリアです(写真は公式ウェブサイトより)。リゾートの敷地は約130万坪だそうで、もうそれがどれぐらい凄いのかわかんないぐらい広いです。
その中で我々は2019年にオープンした「ホテル シギラ ミラージュ (HOTEL SHIGIRA MIRAGE)」に滞在。「地上の楽園へのGateway」をコンセプトとするラグジュアリーホテルであり(なんやそれ)、11階建てのホテルは宮古島で最も高い建造物だそうです。
しかしながら、ハコは立派ではあるもののサービスはパっとしませんねえ。みな一生懸命で真心は伝わってくるのですが結果は伴っておらず、段取りは悪く気が利かない。私は1年のうち半分近くを様々なホテルで生活しておりホテルのスタッフの動きには敏感なほうなので、当館の気配りが不十分な点には相当イラつかされました。もちろん1泊1万円程度のビジネスホテルであればうるさいことは言いませんが、なんせ当館はオフシーズンでさえ1泊5万円を超える高級ホテルなのだ。
部屋は広く清潔。どの部屋も最低で50平米は確保しているそうで、リビングエリアにダイニングエリア、テラスにはジャクージとハードウェアの面では充実しています。白を基調としたインテリアもリゾート感が演出され心地よい。
こちらはベッド側からの写真。大きなテレビが2台もあり若干持て余し気味なのはご愛敬。持ってきたFire TV Stickをぶっ刺して、いつも通りのエンタメ環境を実現します。ネットは下りで40Mbpsと中々のスピード感です。ウォークインクローゼットもあり、居住区と収納エリアが綺麗に分断されているのは居心地が良いです。
「冷蔵庫のお飲み物は全て無料でご自由に!」との案内があったのですが、中にはオリオンビール2缶とさんぴん茶2本しかありませんでした。ズコー。同じ価格帯ながら「ウザテラス」の気前の良さとつい比べてしまいます。
テラスにはジャクージが備え付けられています。しかしながら、それほど高層階でもなく、駐車場や工事現場が丸見えでロマンに欠けるので、ちょっと用途がよくわかりません。
ウェットエリアも部屋のインテリアコードを引き継いでおり、白を基調に爽やかな空間が広がります。ベイシンはふたつあり、小さな椅子も用意されていたりと使い勝手が良いです。
アメニティが豪華。ディプティックとオムニサンスのものがそれぞれ用意されており、全女子歓喜なラインナップかもしれません。
お風呂も広くバスタブが独立しており使い勝手が良い。しかしながら謎にガラス張りでベッドルームから丸見えであり、ブラインドを下ろそうにもその操作がややこしく(紐がこんがらがる)、もう少し工夫があっても良いような気がします。
トイレは独立型ではあるものの、誰かがお風呂に入っている際は使用できない仕組み(風呂場からウェットエリアに向けてのブラインドが無い)というヘンテコな間取りでした。
宿泊者用のプールのサイズは控えめ。オフシーズンであったため、2つあるうちの1つだけにしか水は張られていませんでした。節約したい気持ちはわかりますがロマンには欠けます。
ビーチもあります。白く粒子の細かな砂が広がり清掃も行き届いているので、おお、これぞ宮古島という空気感に満ちていました。後から知ったのですが、なんとこちらはパブリックビーチとのこと。宮古の島民は幸せだ。
夕食につき、この調子ではドコで何を食べてもイマイチだろうと判断し、ディナーは火鍋でおなじみのチェーン店「薬膳火鍋 小肥羊(シャオフェイヤン)」へとお邪魔します。飲んで食べて5~6千円と、ラグジュアリーリゾートとしては良心的な価格設定で大満足。詳細は別記事にて。朝食は和食の「蜃気楼」か洋食の「シーフードレストラン シギラタートルベイ」のどちらを利用しても良いとのことだったので、この日は「蜃気楼」にお邪魔することとしました。謎にルイロデレールのフリーフローが付いており自動的にファイヤー。詳細は別記事にて。
朝食後はリフト。え?リフト!?そうです、当リゾートには沖縄唯一のリフト「ザ シギラリフト オーシャンスカイ」が用意されており、スキーそのままのリフトにトコトコ乗り込み空中散歩を楽しむことができます。これは面白い試みですねえ。ゴルフコースの真上をフラフラ飛んでいき、様々な野鳥やゴルファーたちを目で楽しむことができます。ついでにジップラインがあったりしても面白そう。
続いて「シギラ黄金温泉」。生い茂った緑の木々と咲き乱れる花々に囲まれた天然温泉でと、リフトに続いて面白い試みです。お風呂だけでなく天然温泉を用いた大きな温水プールもあり、水着さえ来ていれば男女グループでも一緒に楽しむことができます。真冬ということもあってかガチで空いており、本当にこの写真の通りの空きっぷりで快適でした(写真は公式ウェブサイトより)。
たまたま近くのイベントスペースで「んまむぬ杯」という、宮古島の飲食店が一堂に会するフードイベントが開催されており、ホテルの食事も微妙ということもあって、いくらかテイクアウトしてお部屋で頂きました。かなり人気のイベントで、出店しているお店すべてが完売御礼と、宮古島の可能性を感じた瞬間です。
2度目の朝食は洋食の「シーフードレストラン シギラタートルベイ」へお邪魔します。こちらはアンダーズの朝食と同コンセプト・同価格帯なのですが、ICBMと焼夷弾ぐらいに破壊力の違いがありました。詳細は別記事にて。
さてチェックイン時に感じた違和感から3日を過ごし、その違和感は払拭されることはなくそのままチェックアウト。これで1泊5万円は無いなあ。素泊まりなら1泊2~3万円ほどの満足度であり、その差額は僻地の離島である宮古島代金と理解したほうが良いかもしれません。オフシーズンでさえこの有様なのだから、ピーク時(1泊最低でも10万円以上)には一体どんな惨劇が待っているのだろうと、他人事ながら心配になってしまいました(画像は一休より)。
「南西楽園リゾート」は宮古島でバンバンに拡大を続けており、現在でも猛烈に工事が進行中なのですが、流石にちょっとそれはやりすぎに感じました。現時点でさえサービスがまるで追いついていないというのに大丈夫かいな。
「あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ」という一休さんの名台詞がふと頭をよぎった滞在でした。
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